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「#幼馴染」のBL小説を読む
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▼ 唇は甘いのが相場です


ガツガツとボニーは飯を食う。大勢のコック達が総出で料理を作ってはクルー達がテーブルに運んでいるのに、一つの料理を運び終えたと思ったら一つの料理が空になる。それを半永久的に繰り返し、コックが白旗を挙げるか、ボニーが満足するまで続く
クルー達は配膳の合間に料理を摘ままなければ食事にあり付けないでいる。

そんな食卓は戦争だ、と言わんばかりのテーブルにチョコンと小柄なナマエは座って、ボニーの為に運ばれてきた料理を少し頂きながら、ボニーの為に脇に待機しているのだ


「ナマエ!砂糖!」
「はい」



差し出された食パンには充分過ぎるほどのチョコクリームがかかっている。しかしまだ甘みが足りないとナマエに砂糖を出させて味に手を加えるのだからコックは泣きたくもなる


「ボニー船長〜、お手上げですぅ〜」
「はぁ!?もうかよ!まだ食べ足りねぇぞ!!」
「ナマエあげますんで今日はもう勘弁してくださいぃ」
「えっちょっと人をそんな引き合いにして……」
「チッしょうがねぇな。ナマエ、顔貸しな」
「はい船長」


まぁ喜んで自分を差し出しますけどね?


呼ばれたナマエは素直にボニーの方へ顔を向ける
顎を取られて上を向かされ、ボニーの口が降りてきたのはいつものように額ではなく、唇だった



「ん!」
「…」


「あああああ船長とナマエが!!」
「ついにキスしとるー!!!」

「んだとそれマジかよってほんとだあああああ!」
「か、か、カメラさーん!!」


男たちは周りでお祭り騒ぎの始まりだ
バタバタと走り回ってカメラを用意している

そんな男たちなど気にも留めずに、女2人、お互いの唇に夢中だった


一人は女の唇の甘さに、
一人は女の唇の柔らかさに


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