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「#幼馴染」のBL小説を読む
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▼ こころがつよいひと


生まれながらに不自由を強いられた人間とはいるものです。
自分のことではありません。自分の幼馴染の男の話です
似た境遇に生まれた二人でしたが、圧倒的に片方の男の方が不自由でした


バジル・ホーキンスはイイとこの子息でした。二番目の。兄がいました。いずれ子どもが家督を継ぐように定められたお家でしたが、その役目はホーキンスではなく兄の役目になりました。その事について兄は特に不満を持っていないようで、ホーキンスも安心です。一家の間で血の争いを起こされてはたまりませんから


ナマエと言う男がいます。彼はホーキンスの兄の友人でホーキンスの友人でもありました。3年早くに生まれていたナマエはホーキンスを可愛がってくれました。「ホークがいてくれて楽しいよ」と笑います。ナマエには弟が1人います。ナマエは2人兄弟でした。でもこの弟がまた幼稚な性格で、ホーキンスと同い年でしたが、彼のことをナマエのように好きにはなれませんでした



将来的に不自由が約束されていると言うのに、ナマエは今日も海へ想いを馳せます
「生まれ変わりたい」と今の人生を諦めた物言いには、
表情筋が固まって死んでる、と親にまで言われてしまうホーキンスでもムッとしました



一方が自由でもう片方が不自由
本当に、どこか上手くいかない世の中です




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