▼ 愛告げるメモ
「お髭の似合う素敵な殿方がいると思ったらビスタさんでした!」
「花よりも可憐な笑みを浮かべる女の子がいると思ったらナマエちゃんだった」
何なのだあのピンクな空間は
見間違いでなければ花と蝶が周りを飛び交ってるぞどうなってんだ
とりあえず見てて腹が立ったから近くを歩いてたサッチの頭どついた。「おれってこんなキャラだって思われてる?!いい加減にしろよな!」知らない。どつきやすい突起を頭に付けてる方が悪い
「兄貴の嫉妬は見苦しいぜナマエー」
「うるさい。美人な妹のいない冴えないサッチさんにはオレの気持ちなんて分かるわけないだろ調子のんな」
「二言ぐれぇ余計なんだよテメェはよぅ!」
「ああああうざい邪魔!どいて!妹が見えない!」
「…あちらで君の兄が悶着起こしているようだな」
「そ、そ、そんなことより、ビスタさん!」
「な、なんだいナマエちゃん」
赤い顔に釣られて赤くなる
こんな少年のような想いをまたする事になるなんて花剣のビスタ、想像出来ようか!
「あ、あの…!その、」
「い、言いにくいことなら、紙に書いても構わないんだぞ」
「わ、分かりました!」
ビスタの言葉に、慌てて手に持っていたメモ用紙を一枚破って
そこに何事か認めたモノをばっと差し出す
『次の島で一緒に買い物に行きませんか』
たったそれだけのこと
しかしたったそれだけの事のせいで、
こんなにも恥ずかしそうに顔を赤くする女性に心持っていかれない男がいるのだろうか。いや、居てはいけないんだ
この子はもう、おれの恋人なのだから…!
「あああああ何を書いて渡したんだ妹よおおおおお」
「じゃーま!ナマエスゲぇじゃーまー!」
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