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「う……」
「あ、お、おき、起きた?」
「!わ、ワニ!!!」
「うんそうなのオレワニ!!!ほ、ほんとは子ども君が目覚める前に人間のいる街に返そうと思ってたんだけどよく考えてみれば子ども君がどこから来たのか分からなかったからとりあえず洞窟に連れ帰ったワニです!!!よ、余計なことだったね本当にごめんね取って食ったりなんてしないから安心してオレ魚介類系だからも、もう立ち上がれるんならコッチが洞窟の入り口だから気をつけて帰ってね!でも外はすごく豪雨だから注意してね!!」
「………ワニなのに、にんげん」
「ええ、っと、お、オレ、鰐人間で……」
「…能力者…?」
「い、いや!違う違う!ほんとただの鰐人間で!見た目は恐ろしいけどオレ人とか食ったことないから!て言うか人間恐怖症なんだオレ!出来たら子ども君も歩けるんだったら早いとこ退散してくれると嬉しいかなって…」
「そうか…お前が噂の鰐人間……」
「えええええオレ噂とかなってんの!?ややややだなあ、怖いなあにんげん襲ってこないよね!?もしかしてここも危険!?また迫害の危機!?」
「…一部の奴が見た"ような気がする"って言った程度の噂だから、大丈夫、だと思う」
「ほ、ほんとかなぁ……でも此処での新生活始まったばかりだからまだ他所には移らないけどね……」
「…お前、ここに棲んでるのか」
「そ、そうだけど…?い、言いふらしたりするつもりじゃないよね…?」
「言わない」
「妙に説得力のある子だね子ども君も…て言うかオレ鰐人間なのにもうちょっと怖がるものなんじゃないの…?」
「クロコダイル」
「…え?」
「おれの、名前」

クロコダイルって……えええ鰐人間のオレより鰐みたいな名前!!!


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