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「#幼馴染」のBL小説を読む
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▼ コビー?

*海兵見習い/ヒナに片思い





ヒナさんは綺麗で強い。悪魔の実を食べた能力者であることを差し引いたって、ヒナさんは元々お強いのだ。女性なのに。私と同じ女なのに。だから私だってきっと、もっと努力して、努力して努力して努力して、それで何でもいいから悪魔の実を食べたら、きっとヒナさんみたいに強くて、あわよくば美しい女性になれるに違いない。悪魔の実、食べたい



「駄目です!!」
「何が駄目なのコビー君」
「悪魔の実を食べたら、って言う前提が駄目なんです!」
「どうして?同じ下っ端だったコビー君なら分かってくれると思ったから、話したのに」
「努力云々してヒナさんのような女性になりたい、ってとこまでは理解出来ました。ナマエちゃんは立派に努力してます、それは僕も尊敬してます。でも悪魔の実を食べるのは良くは思いません」
「……」
「そ、そんな顔しても駄目ですよ!悪魔の実食べちゃったら、ナマエちゃんはもうあの大好きな海を泳げなくなるんですよ」



確かに、そこが1番嫌なところ
あの広々とした真っ青な海に入ることが出来なくなってしまうのは辛い
コビー君やヘルメッポ君と朝から晩まで遠泳訓練を受けたのを思い出す。あぁ、そう言えばあの時、訓練にヒナさんが顔を出してくれたっけ。いつも賑やかな取り巻き2人が話しかけて来るのを華麗に無視して、私の泳ぎのフォルムを褒めてくれたっけ。そして初めて私の名前を呼んでくれた
ヒナさん、ヒナさん、ひなさん



「……コビー君」
「な、なに?」
「私、好き」
「えっ!!い、いやあのぼ、ぼくもその」
「私やっぱりヒナさん大好き!」
「あ…う、うんそだね…」


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