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▼ エース

*船員主/バカップル?





「ナマエ、好きだ!!」
「冗談はよし子ちゃん」



食べ物口に入れたまま喋るなってアレほど言った。にも関わらずエースてめぇ。顔中に飛散したわ。あ、すまねえ!思わず飛ばしちまった。おい自らが吹き飛ばして顔に付着させたものを食うな見てて汚いだろうが



「あーご馳走さん!美味かったぜサッチィー!」
「おーおーお粗末さんエース」
「ご馳走様でした」
「ナマエ!ほらよタオルだ!」
「恩に着る」



エースが取りきらなかった顔の付着物を拭うために自らのタオルを貸し与えてくれるサッチは良い奴だ



「オレが拭いてやるぜナマエ!」
「ノーサンキューだエース」
「そこをなんとか!」
「それはオレの台詞だ」



結局タオルを奪われてしまう失態。拭き方が雑いぞエース。申し出たんだからせめて優しく拭きとってくれないか、ちょ、痛いって



「エースー、もう少し丁寧に拭いてやらねぇとナマエの手が震えてんぞー」
「あっすまんナマエ!」
「…気付いてくれれば良いんだ」



よし完璧だ!男前が戻ったなあ! そう言われるのは悪くない。顔も綺麗になったし気も少し晴れたし、隊長たちとの剣の打ち合い稽古に顔を出して来よう



「ナマエ!今度はどこ行くんだ?」
「今度は稽古に行くんだ」
「ならオレもついてくぜ!」
「お好きにどうぞ」



じゃあなーサッチ! お前も後から稽古に顔出せよ おーう



そうして連れ立って出て行ったあの二人
主にエースが喧しくしてナマエがつれない態度を取るのが日常と化しているが、
あれであの2人は恋人同士なのだから驚くもんだろう。男と付き合ったことはないが、付き合うとああ言う感じに皆なるもんなのか?確かめる気はまったくないけど


冒頭のように、思いついたようにエースがナマエに好きだと叫ぶのも、エースの好きだの言葉に照れ隠しに冗談を言うナマエも、

もう少しこう、
人並みに、フツーにいちゃついてくれれば俺だって「人のいるとこでいちゃこくなよー!」と言えるのだが



「アイツ等のイチャイチャしてんのにそうは思わさせない空気って何だ」







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