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▼ アイスバーグ

*社員主/友情





!10歳の新秘書女の子の名前を女主の名にしています
!「早く愛されちゃえばいい」の設定が混同してます













うちの社長が秘書に新しく起用したのが10歳の少女だと聞いた時は社長の性癖を疑ったが、その少女に会って話をしてみるとビックリ。天才だこの子は




「経理部のナマエさん 今日アイスバーグさんが視察しました2番ドックの修繕費用のことでお話があるとの事ですがお時間はいつ頃にいたしましょうか」
「あ、ああ 此方の仕事が終わり次第社長の許に向かうと伝えてくれるか」
「分かりました。それと、副社長のお姿が見えないのですがどうしてですか?」
「ナマエちゃんはアイツを知らないんだね。あのオジサンは駄目な奴だからあまり覚えなくてもいいと思うよ」
「ですが、昼からの会議に出席して頂くようお伝えしたいんですが」
「オレから伝えておくようにするから」
「分かりました。お手数かけます」
「いやいやなんの」



ナマエちゃんの働きぶりは、カリファを見ているようだった。結局裏切り者だったあの女も、勿体無いくらいの働きぶりを示していてくれたから、ナマエちゃんにも頑張ってほしいな。年齢に負けず健気に。

さてまた書類と睨めっこ、の前にパウリーの奴を捕まえないと。
あいつの恋人にでも捕まえてきてもらうか






+++





借金取りから逃げ回っていたパウリーをひっ捕らえて来てくれたのは彼の恋人だった。
哀れに横抱きにされた赤い顔のパウリーは見てて楽しくはない
「うちのパウリーがどうもご迷惑おかけして」「いえいえ」「じゃあオレはこれで。パウリー仕事は真面目にがんばるんだぞ!」「おまえに言われたくねぇよ!ちゃんとドック戻るんだぞ!酒屋の女んとこ寄るんじゃねぇからな!」「どんだけ信用ないのオレ」 「痴話喧嘩は他所でやってな」 無駄な恋人同士の会話を聞き捨て、パウリーを重鎮達が着席していた会議室に放り投げ込んで終了
では社長に会いに行くとしよう。此方が提示した時間から、結構お待たせしてしまっている







「アイスバーグさん、お待たせしました」
「ンマー 遅かったなナマエ 入れ」
「失礼します」



ソファに腰掛け紅茶を啜っていたアイスバーグさんの前の席に座る
自分の分も既に淹れていてくれたらしい。ありがたく頂戴しよう



「で、早速ですが本題に移りますか 先月のアクア・ラグナで決壊した2番ドックの支柱の件ですが材料となる石の発注が遅れ」
「いや、仕事の話は止めよう」
「それをしに来たんですけど!?」
「別のことで話があって呼んだんだなこれが実は」
「そうでしたか」



ならこんな書類はポイだな。机の隅に寄せておこう



「で、話とは」
「ああ 来月の慰安旅行のことなんだがな」
「初耳です!」
「ンマー、先月のアクア・ラグナやCP9の一件から随分経ったが、そろそろガレーラカンパニーの社員達を連れて温泉なんかに旅行に行こうかとな。要するに社員旅行計画中」



ぶい。ピースサインをした社長の言葉に感銘を受けて思わず此方もピースサインを返す
おおお…温泉旅行…!


「なるほどいいじゃないですか温泉旅行!」
「新しく入ったナマエとも親睦を深める意味でもな」
「一緒に入る気ですか社長」
「女性社員たちと女湯の方にキチンと入らせる」
「それを聞いて安心しました!絶対皆喜びますよ!」
「ンマーそうだな そこで、旅行費用や手配なんかをナマエに任せたくて呼んだんだ」
「そう言うことならお任せください!」
「ああ頼りにしてるよ それに」
「まだ何か?」
「…最近あまりナマエとゆっくりする暇もなかったから、良い機会、になるかと、思って……すまん、あまり言い慣れないことを言った」



やばいトキめいたどうしよう





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