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▼ コビメッポ

*上官主









人の耳って重点的に引っ張られると泣きたくなるぐらい痛むんだよ。知ってた?ヘルメッポさん。
ぼくは知ってた



「こ、の、子、は!」
「イタイイタイいたいイダダダダ!!」
「こんなユニークなヘアスタイルなんてして!みっともない!」
「イタイイタイなんだよナマエさん!?おれ今耳引っ張られてイダダダダるから全然そっちにダダダダ!集中!出来なイタタタタタ!!!」
「切りなさい!それか整える!!」
「ふぁい!!」


新入海兵たちの指導担当をしているナマエさんの「耳引っ張り折檻」はとんでもない痛みを被る
取れるんじゃないかってくらい耳朶を引っ張られ、泣いても止めてくれない



「君たちも何れは海兵の帽子を被るのだから、まずは見た目からきっちりしないと駄目よ!」
「はい!」
「いだい…なぁコビー、おれの耳ちゃんと付いてるか…?」
「コビー君はいい返事ね。 ヘルメッポ君!!」
「はい!すみません!!」



「よろしい!」と笑顔で褒めてくれるからナマエさんは皆さんに頼りにされてるんだ。
ぼくとヘルメッポさんが初めて海軍本部に連れて来られた時、ガチガチに緊張して人語を喋れなくなるぐらい慌ててた時も「大丈夫。ゆっくり」って言って僕ら2人の頭を撫でてくれたんだ



「いい?君たちは、あの!ガープさんに連れて来られた鳴り物入りよ。これからは私なんか比べものにならないくらいつよーい海兵の皆の中に入ってビシバシしごかれることになるんだから、今からシャキッとしてなきゃ駄目なのよ!」
「はい!!」
「は、はい!」
「よろしい! じゃあ特訓の開始ね。今日は二人のことはガープさんから見てやるよう頼まれているから、私が監督するからそのつもりでね」


はい!と力強く返事をしようとしたぼくとヘルメッポさんの目に、
ナマエさんの手に握られてる分厚い紙束が見えてしまって一気に青褪める



「まずコビー君は200周の走り込み、ヘルメッポ君は逆立ち腹筋を300回、からね!」
「ええええええ!?」
「お、おい!何だよその殺人メニュー!!」
「このくらいで死ぬなら、この先もっと死ぬことになるわよ。さぁほら行ったいった!何処かでガープさんが見てるわよー」
『ひいいいい!!』



二人とも鬼かボケー!



あ、ヘルメッポさんまた耳引っ張られてる!


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