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「#幼馴染」のBL小説を読む
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▼ ヒナ

*同僚主/片思われ






かれこれもう三時間はこうしている。
でもまだ、ヒナは私を解放してくれそうにない。


「……ヒナ〜、いつまでこうしてればいいの?」
「フルボディとジャンゴが懲りるまでよ」
「えーっ!?」


そんなの何日後になるか分からないじゃない!
ナマエは、ヒナの黒い檻で拘束されている手足をバタつかせ抗議した。
しかしヒナはツーンとソッポを向き、パラソルの下の長椅子に優雅に寝そべっている。拘束され三角座りを余儀無くされているナマエとの差が顕著に現れていた


「要らない、って言ってるのにずっとプレゼントを贈って来られるの」
嫌味などでなく、本当にヒナが困っていたからと力を貸したのが間違いだったかもしれない。まさかこんな炎天下の最中、ヒナに束縛される役目を負わされるとは思ってもみなかった



「こんな事して私を傍に置いといても効果はないと思うよヒナ」
「ならどうしろと言うの?ヒナ疑問」
「素直に"私は女にしか興味がありません!"って言えばイイじゃない!」
「いいえ違うわナマエ 私が好きなのは女ではなく"ナマエ個人"のことで」
「…似たようなものよ…」



ヒナからの度を過ぎた友情が、重度の愛情に変わったのは何年前だったっけ。
束縛癖のあるヒナの抱く愛情は常人の物よりも段違いに重い
専らその事の被害者になっているのは同僚のナマエだが、やっぱりこんなのって絶対おかしいよね…?と疑問に思いながらも、これ以上強気に出られはしない


「…ヒナの傍にいると煙たいから嫌よ。スモーカーさんも同じだけど」
「やだナマエ わたくしにもっと閉じ込められたいの?ヒナ感激」
「今の私の言葉でどうしてそうなったの!?あああやめて!袷羽織は勘弁して!」



ヒナの部隊の皆さんは今も遠巻きに見てるだけだし、ジャンゴさんとフルボディさんはヒナにあげるお花を摘みに行ったまま戻ってこないし、どう考えても監禁ルート一直線なんですけどこのままでは!



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