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▼ ロー

*兄主/現パロ







『雨降ってきたんだけど。おれ傘持ってない』
『ローはいまどこにいんの?』
『靴屋の前』
『じゃあ近いから迎えに行くわ』


・・・



「美味そうだな、それ」
「一口いる?気に入ったんなら全部やるけど」
「甘そうだから全部はいらない」
「そらそうだ、パフェだし」


・・・




「その服かっこいいな おれも着てみたい」
「あー、でもローにはサイズデカいだろ。明日別のサイズの同じ奴買って来ようか?」
「要る」
「お揃いになるな…まーいいか」


・・・






「…なあ ローさんの言うその男って、彼氏なんすか?」
「違う、兄貴」
「何すかそれ惚れるでしょーが!!」



何でローさんの兄ちゃんそんなに男前なわけ!?おれの兄貴なんてオタクですよオタク!『暑いから』とか言って一日中クーラーかかった家に引き篭もってゲームばっかしてんですよ!なのにローさんのお兄さんて一体なに!?弟の為に傘持ってったりパフェ分けてくれたり服買いに行ったりしてくれるんですか!?どういうことそれねえどう言うこと!?



「…うっせーなシャチ…。こんなの普通だろ?」
「いいえ!!断っじて普通じゃないです!!そんな優しいことしてくれる兄貴フツーいませんから!!」



てかもう兄貴の枠飛び越えて彼氏?話聞いてるだけで恋人って一回勘違いしたおれがいるぐらいなんですよ?



「そのお兄さんどんな方なんですか!?」
「はあ?見た目か?」
「ローさんに似てんですか!」
「あー…似てるって言やぁ似てるな」
「うー…ん、まあ、ギリギリアリですかね。性格がイイなら多少のことは眼を瞑ります」
「……オイ シャチお前うちの兄貴狙ってねぇか」
「ね、狙ってませんよぉ!?」
「嘘つけ今の完璧そうだっただろーが」



大体、友人と兄貴が恋人同士になるかもしれない可能性なんて元から断絶するわ。

大型ショッピングモールのスタバで注文したコーヒーを飲み干したローは不機嫌にそう言った。すると、胸ポケに入れていたスマートホンがブルルと震える。



「…噂をすればだ」
「えっお兄さんですか!?」
「食いつくな…… もしもし」
『 ロー? 今モールに出かけてる?』
「いるけど」
『お袋が味噌と安売りの肉買ってこいってさ。』
「…分かった」
『頼んだぞ。じゃ』



一方的に切られた電話
今の声がお兄さんの声っすかー!とはしゃぐシャチとはもう早々に別れて食品売り場へ行くのがいいだろう
「帰れ」「えー!?この後カラオケ行くんじゃなかったんすか!?」その予定だったが兄貴からの頼みごとを断るのは良くないから仕方ない



「オニイサマにお使い頼まれたからもう行く」
「なんすかソレー!」




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