OPshort | ナノ
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -


▼ ロー

*攻め主/続現パロ











「アタシのローに手出ししたらタダじゃおかないからね」





言われている言葉自体は嬉しいのに、言っている相手のことを考えると同時に自分が途轍もなく情けない男のようになる



「フッフッフ!男にゃ手なんか出してねぇぞ?ただちょっとからかって遊んでただけだ」「アンタのそれが何よりも一番性質が悪いんだ。ローはまだヒョロっこいんだから近付くな」大柄のドフラミンゴに比べれば、ナマエは頭3つ分くらい背が小さい。なのに物怖じせず下から睨み上げているあの態度が、ローの自慢であると共に心配の種でもあった。
今すぐナマエの腕を取って「気にしてないから、もうやめてくれ」と言えれば良かったのだが、生憎あの二人の間に割って飛び込んでいくなんて出来ない。愚の骨頂。たとえ周りからの好奇の目が凄かろうと、何だろうとも




ドフラミンゴの思考回路は相変わらず読めないが、精神の根っこんところがとても男性的なナマエの顔には明らかに「怒り」がこみ上げている。
遠いとおい昔、部下であった男へ抱いていたあらゆる負の感情が時を過ぎてまたぶり返してきたらしい。
着やせするタイプの人間であるナマエの上腕二等筋がひくついているのが、何となくだが感じられた。ローはいよいよもって震えが止まらない

断じて小心者なのではない。危機回避能力に長けすぎているだけだ




「ナマエ、もういい。行こうぜ」
「コイツを前にして退きたくないんだ」
「い、いいから!ナマエが言ってくれたことだけ素直にもらっとくから、もう行こう」
「あァ、もうお前と睨みあってる時間は終わりだナマエ おれはこれからちィと会合に顔を出さなきゃならなくてなァ!」
「………………行こうか、ロー」
「あ、ああ」




またな〜と手を振るドフラミンゴをナマエは思い切り睨みつけた。相変わらずこの二人を一緒にすれば、碌な事がない



第一、今は久しぶりのデートの時間だったはず どこを間違えてああなってしまったのか




「…もう奴のことは忘れることにした」
「その方がいいと思う」

「それで?ローは何処へ行きたかったんだっけ?」
「え?ナマエの行きたい所に行くぞって出かけに行っただろ」
「……そうだっけ? まあいいから。アンタの行きたいとこにしよう」
「そ、そう急に言われても…ナマエの行きたいところでいいって」
「いや、ローが決めな」
「ナマエが…」
「ローが」
「ナマエが」




prev / next