ディーノ長編 | ナノ
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02

全てが突然だったと言える。
オートボットの討伐作戦も、政府が関与してると思われる一連の事態も、何もかも。

トランスフォーマーたちは人間よりも何倍も丈夫で頑丈で、力を持った者達で、
そんな彼らに対し、いくら武装を重ねた人間と言えどあっさり彼らを討ち取れる程の武力があるとは思えない。
ジークは黙って思案していた。
考えろ。どうも、人類だけの所業であると考えるのは間違っているような気がしてならないのだ。そしてこのオートボット狩りには、別の目的も存在しているのではないか。
裏に誰か、何者かがいるはずだ。とても強い力を持った、なにかが。



≪……ジーク≫
「……ん? どうした」

追撃の手から外れるように、縦横無尽に走行していたディーノが声をかけてくる。

≪…今、プライムより通信が入った。 オプティマスも、さっきのナントカの風の襲撃を受けたらしい。≫
「"墓場の風"だよ。…それで、どうなったんだ?」
≪オプティマスを襲ったのは人間だけじゃねぇ。…ロックダウンも加担していたらしい≫
「…ロックダウン?」

聞いたこと無い名前だ。だがディーノの反応から察するに、オートボットではないらしい。

「ディセプティコンの奴か?」
≪いや、奴はオートボットにもディセプティコンにも属してない、賞金稼ぎ野郎さ≫
「賞金稼ぎ」


本当に、色々なことをやっているトランスフォーマーが大勢いるものだ。





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