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▼ 07


おはよう、未だ上がりきらぬ朝日。今日もいい天気になってくれそうだ




一応、ゾロの部屋をこっそり覗いて様子を窺ってみたけど、どうやら薬が利いてグッスリと寝ているらしい。朝日と共に起こせと言われたが、これはまだ寝かせておいた方がいいなと判断。どうせまだ朝ごはんも出来てないし、朝に弱いミホークもまだ起きてこない。

一応女の子のペローナの部屋には寄らなかったけど、見た感じ彼女も夜型っぽいし、きっと皆まだ目覚めない。此方としては好都合だ。早速朝ごはんの下拵えをしよう。朝はいつもパンと決めてあるんだが、ゾロとペローナは文句ないだろうか。あるのなら、また次回からリクエストでも聞いてやることにしよう









下拵えを終え、次は包丁の代わりに箒を握る。外に出てみれば、クライガナ島の陰鬱とした朝に似つかわしい…わけないヒヒ達の腐乱臭には参る。何匹倒そうと次の日には別の奴らが生まれて来てるのだから、こいつらの繁殖率には手を焼かせてくれる

「どいたどいた」いつも頭の上を飛び回る鳥達にパン屑を分け与えてやり、ヒヒ達の埋没作業を終えれば、今度は草取りだ。異常なまでに生長が早いのだここの植物は



それら全てを終えた頃には、ミホークが起床してくるはず。来なければ此方から出向く
今日は降りてこなかった。多分、昨日の夜にワインを飲みすぎてたに違いない
「はぁ…」今日一つ目の溜息が零れた。アイツを起こすのは、なかなか骨が折れる












「ミホーク!起きろ!朝だ!」
「…………… ……」
「寝返りを打つな!落とすぞ!」
「…… …」
「やっぱり遅くまでワイン飲んでたな!何本も開けてこの野郎!」
「…」
「朝飯抜かれても良いのか!!」
「……ぐ、…ぬぬ…」

「 おはよう、ミホーク」
「………ああ」



いつもの様にタオルと櫛を投げ渡し、ミホークが敷いていたシーツを奪い取る

投げ渡されたタオルと櫛を持って洗面所の方へフラフラと向かって行くミホークの姿を見届け、ちゃっちゃとベッドメイキングを終えて次に向かう。ここから一番近いのはペローナだな




「ペローナー?起きてるかー?」
「…………」

「……寝てんなどうも」



ノックしても反応がない。微かに、彼女が連れていた霊魂の「ホロホロホロホロ……」と言う鳴き声?が聞こえてはくるけど


さすがに女の子相手ではミホークに対してのような『強引にシーツを剥ぐ』なんて事は出来ない。女性には優しくするようにと血筋的に教え込まれている

しょうがない、とこんな時の為に持参しておいた目覚まし時計を1分後にセットして、ペローナのベッド近くに投げ入れた。これで良し。1分後には爆音の目覚ましベルが彼女を起こしてくれる




「次はゾロか」




こっちはシーツをむりやり剥ぐ、でいいだろう




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