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「…まあと言う訳で、ものの見事に捕まった。お前の想像通りにな」
『……だろうな。ナマエが出たあの日から、海がやけに騒がしくなっていた』
「タイミング悪かったかぁ?」
『ああ、悪かった』
電伝虫を通して聞こえてくるミホークの声は明らかに呆れていた。
目当ての物の買い物はキチンと済ませているが、このまま何日もこの島に滞在していると、その間に折角買った食料が駄目になる。と言う旨を伝え、迎えに来てくれないかと趣旨を伝えれば、ミホークはやれやれ…と首を振った。
「面倒臭いか?」
『…状況が状況なのだからそうも言ってられんだろう』
「おぉっ!すまんなぁミホーク、ありがてぇありがてー」
電伝虫が少し微笑んだのを見ると、ミホークが口で言う程嫌がってないのが分かり頼む身としても気が軽くなる
『いつ其方へ着くかは分からないが…それまでどう過ごしてるつもりだ?今はどうしてる』
「一先ずペローナと宿で寝ることにした」
『…二部屋もの宿賃分を持っていたのか?』
「あー……一室しか取ってないんだよな」
『…………』
「…………」
『………………』
「…何か言わねぇか、ミホーク」
ガチャン
「…切りやがったぞアイツ…」
おいおい、迎えに来てくれるんだろうな本当に
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――シッケアール城前
「ロロノア ナマエとゴースト娘を迎えに行くぞ」
「はぁ?何でおれまで、」
「お前一人この城に残しても、生活出来るとは思えん。着いて来る方が、お前の身の為だ」
「………確かに」
「そうと決まれば直ぐに出る」
「は!?これからかよ!」
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