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「服を買いに行くかペローナ」
「服を?ホントにっ?!」
「おう。君の分と、ゾロの分の衣服を確保しておかないと、この城にそこまで揃ってないからな」
「やったぁ!」
素直に喜んじゃって可愛いものだ。服のこととなるとやはり、年相応の女子のように浮かれてしまうんだなペローナも。
周りを浮遊しているホロウ達も楽しげだ
「いつ行くんだ!」
「そうだな…どうせゾロは付いて来ないだろうから、ペローナが行きたい時にでも船を出すぞ」
「な、なら今すぐ行こう!」
「今すぐ?そんな急に?」
「ずっと同じ服ばかり着てんだぞアタシは!少しは考慮しろ!」
「…なるほど、分かった」
ペローナが言うならそうしよう。
出かける準備をするから、君も用意しろと伝えて、隣の島へのエターナル・ポースと家計用品に使う財布とその他諸々を用意する。
ペローナの部屋に行けば既に準備は整ったらしく、
愛用の傘だけを手にして戸口に立っていた
「よし、じゃあ行くか」
「そこへはどれくらいで着くんだ?」
「そう掛からない。波が穏やかであれば6時間もあれば着く」
ペローナと会話をしながら城の階下に降りれば、丁度外から帰って来ていたミホークとゾロの姿があった。
2人が一緒にいると言うことは、修行が終わったんだろう。
「ミホーク!ゾロ!」と声を掛け、2人に近づいた
「…ナマエ、何処かへ出掛けるのか?」
「ああ。ペローナと一緒に、隣の島に服なんかを調達しに行ってくる」
「そうか」
「おれのも頼む」
「分かってんよゾロ。どんなの買って来ようか?」
「…おれの着そうな物を選んでくれ」
「……至難だな」
手早く2人にコーヒーを淹れてやり、
おい早くしろぉ!と急かすペローナに今行く!と返した。
「じゃあ行ってくる」「…待てナマエ」「なんだ?」ミホークの手に、小降りのナイフが握られていた。これは普通のナイフではない
「護刀か?大袈裟だな。隣の島くらいよく行っているんだぞ」
「用心に越したことはない。…白ひげが死んで、最近の海も島も荒れている。海賊も増えているだろう。通い慣れた先でも、何が起こるかは分からない」
「…それも、そうか。 ま、折角のミホークからの好意だ。有難く受け取っておくな」
ナマエ!早く!
はいはい
そしてオレとペローナは隣の島へと船を出した
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