▼ 09
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「見ろペローナ!チェス盤があったぞ!」
「1人じゃ遊べねぇだろ!」
「こっちにはオルゴールだ。あ、壊れてる」
「意味ない!」
「トランプ発見!しかし枚数が極端に足りない」
「ちっともイイものがないじゃねぇか!」
「すまん…」
結局、遊べそうなものはチェス盤しか見当たらなかった。1人でチェスは遊べないので、仕事の終わった夜にナマエが付き合うと言う形でペローナも不承不承了解してくれた。
思っていたよりもこの城には娯楽が無い。いや、なくなった、と言うのが正しいかもしれない。戦争の際に城に火が放たれたときに焼けてしまったのだろう。以前はこの部屋に多種多様な娯楽品が溢れ返っていたのだけれど
ミホークと2人で暮らしていた頃はそんなもの必要なかったので気にしていなかったが、やはりそう言ったものはあった方がいいか。
今度街へ買い物に行った時に何か見繕ってみてみよう
暗い城内と陽の射さないクライガナ島では現時刻が分からなかったが、城の時計で確認してみるともう夜になっていた。思いの外熱中して探索していたらしい。ミホークとゾロはどうしているのだろう
「…ナマエ」
「あぁ、ミホーク。丁度良かった、今探しに行こうと思っていたところだ。どうかしたか?」
「ロロノアの手当をしてやってくれ」
「は?またか?」
「傷が開いたようだ」
「はあ?そんな状態の人間が刀握ってんな!」
夕飯の支度が遅れる!
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