現場主任に強烈な一発を食らって俺の左頬は赤々と腫れている。それを指差し大笑いを披露したこの悪質パトカーを俺は暫く許さない
「おい、いつまで笑ってるんだ」
≪傑作だ。人間てのは不思議だな。どこからそんな赤が生まれる?≫
「…? あー…これは…多分、血液的なものがだな」
詳しくなんか知らん。学校の評価はいつだってBのマイナス
その高度なコンピュータで人間の生態調べてみてくれよ。そんで俺にも教えろ
そう言えば、誰がんなめんどくさいことするか、と呆れられた
「とりあえず、だ」
≪あ?≫
「やめたぞ」
≪おお≫
「正確には、止めさせられたと言うか」
お前のせいで
この言葉は言う必要はないから言わなくてもいいだろう
「これで満足かエセ公」
≪エセ公?≫
「エセパトカー野郎めってことだ」
≪ふぅん…≫
聞いてるんだか聞いてないんだか、そんな態度が腹立つが口出しすれば俺は頭部と胴体をオサラバしなくてはならない。
我が身は可愛い。ならば何故こんな奴との関係を続行させようとしているのか、それは最大の疑問である
「警察、か」
戻りたくないと言えば、そりゃ嘘にはなる。小さい頃からなりたくてしょうがなかった夢だ。それを辞める、となった時に世界の終わりを見たぐらい
「と言うか、お前が警察に戻りたいんだったらまずその標語なんとかしろよ」
≪あ?これか?≫
「そうだ」
≪気に入ってるんだがな?≫
「は、マジかよ」
"他のパトカーと違うって、一目見たら分かるって良いな、これ。
書いてることはアレだけど"
そうお前が昔、言ったから