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ベクタープライム(GF)


旅の果路は見つからない。そんな日々を共に過ごしている内に、少しずつだが俺はベクタープライムのことを分かってき始めていた。

プライマス神よりスパークを分け合った存在だったが、俺はベクタープライムのような、彼のように特別な使命を帯びているわけではない。宇宙の果てを見届け全ての時間と空間を操る…そう言った力は一切授けられずに生まれてきている。

俺に出来ることは、ベクタープライムを己の命を賭して護ること
それだけであり、それこそが全てであった





≪ナマエ、先日のマイクロンたちの様子はどうだ?≫

≪エネルギーを分けましたから、じきに目を覚ますかと思います≫

≪そうか… ルーツも心配しているようだったからな≫

≪同じマイクロン同士、良い友人になれるでしょうね≫

≪ふふ…それもそうだ≫



とある惑星 生命体レベルは低く、ジャングルのように植物が覆い茂る星だ
そこで休息を取りながら、先日の旅の途中、宇宙空間をフワフワと漂っていたマイクロン達を保護して看病を続けている。
最初は酷く衰弱している様子だったが、エネルギーを分け与えてやると停止していた生命活動を再開させたらしい
もうすぐ目覚めるだろう。傍らで黙々と看病を手伝ってくれていたルーツも嬉しそうだ
同じギガロニア出身かも知れないとなれば、気分も浮き立つものだと思う



≪…俺にもベクタープライムのように、ルーツみたいな相棒が欲しいですね≫

≪三人の誰かに頼んでみてはどうだ?≫

≪はは、受け入れてくれるでしょうか。  少しはマイクロンの力も借りないと、貴方を護るのに力は幾らあっても足りませんから≫

≪その気持ちは嬉しいが、あまり無理はしないでほしい≫

≪――!―!≫

≪…ありがとうございます。 ルーツも、ありがとうな≫

≪―!≫



俺はベクタープライムの従者と言う立場になれて良かったかもしれない。
他の12人の方の下についた仲間のトランスフォーマー達は、殺されたり実験台に扱われたりと散々な目に遭っていると言う報告も入っている。

色々なオリジナルがいるのだから、当然なのだろうが、
それでも自分の幸運をラッキーだと思わずにはいられない



≪……うぅ、ん…?≫

≪――…―≫

≪―?≫



≪あぁ、起きたかい?≫

≪具合はどうだ?痛いところはないか?≫

≪――?≫



ようやく目を覚ました小さな三人は、目をパチクリとさせた