メガトロン様とオプティマスが交わした協定の通り、見事"火星人"たちを灰にすることが出来た。
共闘作戦は終了したのでまたすぐにオートボットとの戦いに戻るのかな、と思っていたがなんと驚くことに、『小休止を取る』ことになった。俺たちの怪我の具合を慮っての命令なんですねメガトロン様、そこに憧れるゥ!
最後に美味しいところを持っていったオートボットのコスモスの周りには、彼を褒めそやすボッツ達の姿が見える。皆口々に≪お前のその見た目がまさか役に立つとは≫しか言ってないが。
メガトロン様はどこに行ったのか、と思えばオプティマスと肩を並べて何事か話し合っている。その近くではバンブルビーとクリフジャンパーがブラスターやサンダークラッカーらを交えてわいのわいのと騒いでいた。
そして珍しくメガトロン様の近くから少し離れ――大方ブラスターがあそこにいるからだ――、俺のすぐ隣に立ちながら目に見えて気分を悪くさせたままのサウンドウェーブには触れない方がいいかもしれない。ならば後は……
≪スタースクリーム、アイセンサーの調子はどうだよ≫
≪どうもこうもあるか!まだピリピリするぜ!ったくメガトロンのヤツ〜!≫
火星人たちとの決戦中にも関わらずいつもみたいにニューリーダー宣言をしてメガトロン様に折檻されたスタースクリームのことを確認するしかやることがないな。本人はいたって普通に平気そうだが、スパークがムシャクシャはしてるんだろう。
≪って言うよりもナマエ!お前こそさっきの戦いの最中どこにいやがったんだ!まったく姿が見えなかったぞ!≫
調子を取り戻したスタースクリームはいつものキンキン声で問い詰めてくる。だがそこに気付かれていたとは!
≪いやあ、俺って美的センス高めじゃん?火星人たちのあの頭部で浮いてたグチョグチョしたやつが気持ち悪すぎて近寄れなかったんだ≫
≪……だから?≫
≪ビルの陰で三角座りしてた≫
≪なっさけねぇな!!≫
安心しろ、ちゃんと応援はしていた。それになるべく敵の方を見ないように目を逸らしながらビームとかも撃ってたんだぞ。
若干あてずっぽうだった気はするが
≪あのビームお前だったのかよ!ウィングに当たったんだぞそれ!≫
≪うわやっぱ被害者がいたか。すまん≫
≪すまんで済むワケねぇだろ!≫
≪だってアイツ等きもかったんだもん!≫
≪だもんとか言ってるナマエの方がキモイぞ!≫
わーわーと言い争いを繰り広げていたらいつの間にか背後に立っていたメガトロン様に見つかり何やっとるか貴様らぁ!の恫喝と共に殴られた。
≪ああ怒られてしまった…… くそっスタースクリームのせいだぞ!≫
≪んだとぉ!?≫
≪やめんかと言っておるだろうが!≫