過去ネタサルベージ
ヘケヘケアラート
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≪私を棄てるつもりなのだろぅ!人間の子どもと言うのはいつの時代でもそうだ!興味や関心の対象はすぐにコロコロと移り変わる!新しいモノ好きであるナマエのそんなところが常々不安だったが!いま!まさに!この時!私という存在は棄てられて新たな私が君の部屋ででかい顔して暮らし行くのだなウワアアアアアア≫
これだ。
これ、何だと思う?これはね、トランスフォーマーの玩具。保安官アラートさん。めちゃくちゃ喋りまくりじゃないかって?うんだよな、俺も4年くらい前までは毎日疑問に思ってた。
いつもはもう少し落ち着いてるんだけど、今は場合が場合なだけあって泣きまくってる。多分アニメみたいなアラート機能がこれにもついてたら超ビービー言わせてただろうな。
「やかましいなー マスターピース化できたんだぞ喜べよお前も一端の玩具ならさ」
≪喜ぶ!?お言葉だがねナマエ、どうして私がそれを喜べようか! ああ確かに誇らしくはあるさ!話にはいつも聞いていたよマスターピースシリーズがどれ程素晴らしいクオリティの玩具であるかはね! だがね、それが変形ヘンケイシリーズの私にいくらの価値があろうか!だからどうだと言うのだ!≫
「しっかり高騰してプレ値ついてらっしゃるのに卑屈ですねアラートさん」
≪値段などどうでもいいのだよ!!問題は!ナマエがマスターピースである私を買って!古いこの私を棚の奥に押しやるのではないかと!冷や冷やして!!≫
トイ棚を壁ドンする玩具
グラグラ揺らされた。実写スペースに飾ってたリベンジサイドスワイプ落ちて来た。アラートさん穏やかじゃないぞそのパワー
「落ち着いてくださいアラートさん誰もあなたを奥に押しやるとも棄てるとも言ってないじゃあないですか」
≪いいやきっと言う!今は言ってないが10分後には言っているかもしれない!いや5分後かも!3分か!?30秒後にか!今すぐ言うつもりなのか!?≫
「頼むから静かにしてくれアラート また母さんにうるさいって怒られるぞ」
≪ああそれは駄目だな…ママさんは怒ると怖いから…≫
「そして俺も今ちょっと怒ってる」
≪やっぱりぃ!私は棄てられ、≫
「ずっと昔からそれこそガキの頃から大事に大事に扱ってきたお前を手放したりするはずないだろ。お前はこれからも俺のお気に入りでい続けるんだ。ずっと手元に置いておくさ」
≪ウワアアアア!≫
今度はどうしたんですかアラートさん。急に棚から飛び降りて来ないでくれヒヤっとするだろ。
≪宿ってない筈なのに私の中のスパークみたいなのがジクジクしてる気がする!どうして君はそうなんだナマエ!私をどうしたいんだまったく!!≫
「埃取りでもする?」
≪する≫