「で?お前はアーシー姉妹の中で誰が好きなんだ?」
「か、からかうなグラハム!別に俺は、そんなんじゃっ…!」
≪ナマエ!ちょっとこっちへ来てくれる?≫
「!」
「ほら、相棒達がお呼びだぜ、色男」
「っ黙れ!」
おちょくるグラハムの頭を叩いて、急いで呼んだアーシーの許へ駆け寄る。
「どうしたんだ、アーシー」
≪クロミアの機体の調子が悪いの。悪いけど、診てくれる?≫
「ああ、分かった」
技術士も務めている俺の腕をアーシー達にも認めてもらえていると分かって、やる気を出す。男はいつだって単純だ
「よし、見せてくれクロミア」
≪悪いわねナマエ。此処なんだけど…≫
そう言ってクロミアが提示してきたのは右足の膝小僧の関節部分だった。
少しボルトが緩くなっていた。破損も見られる
「どうしたんだ?この傷」
≪前の任務で受けた傷だと思うんだけど…≫
「そうか…」
綺麗な彼女達は戦士だとは言え、傷は似合わない、と一人憤る。
「エリータ・ワン、悪いがそこのレンチとってくれるか?」
≪ええ はい、ナマエ≫
「サンキュー」
≪クロミアの怪我、治る?≫
「ああ、安心しろアーシー」
ロボットモードの彼女達に四方を囲まれているこの状況は男としてはラッキーかもしれないが、
俺一個人としてはとても落ち着けない。手元が狂ってクロミアを傷つけないようにしなければ
「よし、まだ痛むか?クロミア」
≪……いいえ、大丈夫みたい。ありがとう、ナマエ≫
「良かったな。お前たちの面倒を看るのも、相棒の俺の仕事だからな」
≪頼りにしてるわ、ナマエ≫
≪私もよ、ナマエ≫
≪私もっ!≫
「はは…ありがとうな」
3姉妹の中で誰が一番好きかって?グラハム
全員好きだよ、って言ったら俺は怒られるのか?