TF男主ログ | ナノ
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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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不幸な女と見守る車


≪あ≫


道をトボトボと歩いている後姿に見覚えがあった。毎回毎回、何らかの形で俺たちの戦いに巻き込まれ、不憫な目にあっている人間の女だ。今回も戦闘に巻き込まれでもしたのか、衣服はボロボロになっていた。髪もボサボサだ。落ちている肩も不憫なほどに汚れている



≪…≫



流石に可哀想になった俺は、その女に近付く。最初からビークルモードだと怪しい車だと思われるかもしれないから、ロボットモードで話しかける



≪そこの人≫

「きゃあっ!?なになにっ」



すっかりロボットを見ると怯えるこの人が本当に哀れだった



≪いつもいつも、戦いに巻き込んでしまってすみません。皆を代表して、謝ります≫

「あ、あら…アンタ結構いい人?いいの…もうこういうキャラって割り切ってるから」

≪しかし…見ていて不憫でならないんだ≫

「お気持ちだけで結構でーす…」

≪ならばせめて、自宅まで乗せて行かせてくれないか?せめてもの償いとして≫


女性はポカンとした顔で俺を見る



「…何でアンタそこまでしてくれるのよ」

≪だから言ってるだろう。貴方が、可哀想だから、だ≫

「……それならお言葉に甘えてー」

≪どうぞ≫



ビークルモードになって扉を開いてやる。
女性はイタタタ…と言いながら、肩を押さえて乗り込んだ。シートベルトを締めてやる



「アンタ、結構いい奴ね。あの青いのとか赤いのとかと違って」

≪まあ≫

「名前は?アタシ、ジュンコ」

≪ナマエだ。ジュンコさん?≫



分かったことがある。ジュンコさんはいい人だった。巻き込まれる不幸な人だったが、これからの戦闘で見かけたときは、なるべく助けてあげようと思った