「あれ、リジェ。何処に行くんだ?」
何故ナマエはこうも簡単に俺の姿を見つけられるんだろう。自分の透明化が上手くいってなかったのか?透明化を解いて≪…やあ≫と返事を返せば、ナマエは笑って「よお」と手を上げた。
「どこか行こうとしてたのか?」
≪いや…一人になれる場所を探してただけだ≫
そう言うと彼は少し後悔したようだ
「ごめん、俺が声かけちまったから…」
しょぼくれる頭に手を置いて優しい力で慰める
≪…気にしないでくれ≫
すると彼は安心したように笑ってくれたので一安心
≪…なぁ、何で俺がそこにいるって解った?姿は完璧に消していたはずなのに≫
そんなの、然したる問題ではないと言わんばかりに
「だってそこにリジェがいるって解ってるから」
≪……言っていることが無茶苦茶だぞ≫
「本当にそうとしか言いようがないから、仕方ないだろ」
リジェはいつも姿消して隠れてることが多いからさ、心配してるんだぜこれでも。癖なのか?俺にはさ、ワタルみたいな不思議な力はないけど、何でかリジェの所在だけはわかるんだよなー俺変態みたい。
と、言ったナマエの言葉に顔を俯かせる。
私は、隠れて姿を消していても誰かに見つけてもらいたかった、だが仲間であるサイバトロンにも無理だったことを、まさか
≪…君が、≫
「ん?」
≪…いや、 ありがとう ≫