≪久しぶりに姿を見せたらこれか≫
≪何よナマエ!久々に会った女にかける言葉がそれ!?≫
何かの影響で、地球に封印されていたトランスフォーマー達が目覚めたらしい
地球上の乗り物にディスガイズして長い長い時を過ごしてきた俺の許にも
その報せが入り、もしやと思い、
もう何年も来ることがなかった思い出の場所に足を運んでみる
クロミアも復活しているだろうか、と思って来たのだが
奴は期待を裏切らずにちゃんときっちり復活していた
≪人間の船を襲って、何してるんだバカ≫
≪久しぶりに身体を動かしたかったのよ!大体アンタはどうして封印されてないのよ≫
≪上手くやり過ごしてたからな≫
≪は?意味分かんないんだけど…≫
腕を組んで訝しげに見てくるクロミアが何も変わっていないことに一人安心する
昔も可愛げはなかった。今もあまり無さそうだ
≪アンタ、失礼なこと考えてる?≫
≪いや?クロミアの事を考えてただけだぞ≫
≪アタシに対して失礼なこと考えてたんでしょ!≫
≪キーキー喚くな≫
クロミアの口元に手を添えて黙れと告げる
逆にクロミアの機嫌を損ねてしまったみたいだったが
≪それで、お前これからどうするんだ?≫
≪何よ、アンタ知らないの?じゃあアタシに付いてきたらいいじゃない≫
≪?何処行くんだ≫
≪強くて、カッコいい男の所よ≫
意味が分からなくて、困惑の色を浮かべていたら、
クロミアは何を勘違いしたのか、
≪あら、嫉妬しないで ナマエ?≫
と言いながら口付けてきた。
別に、何かに嫉妬していたわけではないのだが…
機嫌が戻ったのか、早く行くわよ!と俺に声を掛け、クロミアが先を行く
口を拭おうか、と手を上に上げたが、
思い直しそのままクロミアの後を追いかけた