「最近キッカーが反抗期なんだがどうすれば良いと思う?」
≪それを俺に訊くのか?そもそもそれこそ今更何じゃないのか?≫
「煩いぞホットショット!お前は俺の相談役だろうが!」
≪…俺はお前のボディーガードなだけであって別にナマエの相談役になった覚えはな…≫
「ああもう!ジョーンズ博士から頼まれてなきゃ俺だって別にアイツの心配なんざしねーよ!」
海の見える位置にある高台に腰掛け、キラキラと光が反射している海と空に向かってナマエが叫ぶ
ナマエとキッカーは幼馴染だったが、その仲は良くはなく、似たもの同士なのだがそのせいで何かと衝突を繰り返していた
よくミーシャの玩具にされていたらしく、ミーシャのことも苦手だと言っていたか
「博士から頂いたスーツ着てお前らと一緒に戦ってるし…羨ましいんだよあの馬鹿!俺だってホットショット達と一緒に戦って、皆を護りてぇのに」
≪しょうがないだろう。キッカーは予知能力があるからあれだけ戦えて、大きな怪我をすることもない。でもお前は唯の人間なんだ。キッカーのように戦って、怪我でもしたらどうする≫
「……………ホットショットのアホーー!!」
≪アホ!?≫
幼稚な捨て台詞を残してナマエが逃げようとするのを片手で捕まえる
手に握ったまま引き寄せれば、ナマエは更に暴れて逃れようとした。危ないからじっとしてろ!
「どうせ俺は役立たずのお荷物野郎だよ!フン!」
≪誰もそんなこと言ってないだろうが!ナマエだって研究者の一人として俺たちの為に仕事をしてくれているじゃないか≫
「俺は、戦いたいんだ!」
≪…それは俺が困る!≫
「は!?何がだよ」
≪っそ、それは…≫
口ごもる俺にやっぱり俺は邪魔なんだろ!とナマエが憤る
≪……いい!お前は戦わなくても良い!≫
「何でそれをホットショットが決めてるんだよ!」
≪ナマエが戦闘に参加したら、俺の気が散る!≫
「はぁ?そりゃどういう意味でだよ!」
≪ど、どういう意味って…≫
≪………〜っ、ナマエの事が心配で心配で、戦いに身が入らなくなるからだ!!≫
「………な、ホ、ホットショット…」
≪何なんだあのバカップルは≫
≪まあ、本心だろうなアイツの≫
≪…何か、自分恥ずかしくなってきたっす≫
「んならお前ら見るのやめりゃあ良いだろうが!後でナマエにどやされるのは俺なんだぞ!」