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うましか野郎



スタースクリームがマスターメガトロンと共にプラネットフォース探索のために宇宙に出向き、
地球ではサンダークラッカーとナマエが残り、
二人はサイバトロン達に注意を向け警戒しながらも幾分穏やかに空を飛行していた。
サンダークラッカーのジェット音と、ナマエのプロペラが空を切る音が辺りに響くだけの穏やかな空の下


チップスクエア探しに飽きたのか、サンダークラッカーは
真面目に地上に視線を向け探していたナマエに話しかける。




≪ナマエよ〜お前、よくあんな高慢チキな野郎に付いていけんのな≫

≪……野郎?スタースクリームさんのことか?≫


一時は無視しようとしていたナマエだが、
サンダークラッカーが問うてきた問いに引っかかりを感じ、不思議そうにそう問い返す。

恐らくキョトンとし、尚且つさん付けなナマエの言葉にサンダークラッカーはやれやれ、と首を振る。


≪そうそう。あんな偉そうな奴、ただ力が強いだけで何にも尊敬する要素ねぇじゃん!なのに、だ!『お前達2人は地球でチップスクエア探索を続けろ』とかさ、何でマスターメガトロン様じゃなくてお前が俺らに命令してんだって話じゃないか!?本当に偉そうだよな、あいつ≫



どこで2人が聞いているやもしれないのに、サンダークラッカーはえらく饒舌である
黙って耳を傾けていたナマエは、言葉が切られたタイミングを見計らい、
空中でホバリングしながらロボットモードへとトランスフォームする
≪お!?≫それに釣られてサンダークラッカーも慌ててロボットモードへと変形し、
ナマエの許へと歩み寄る



≪…サンダークラッカー、≫

≪あ?≫

≪そこじゃないか≫

≪は?≫


ナマエは何処かキラキラした笑顔で指差しながらそう言った。


≪あの人はな、強いんだよサンダークラッカー≫

≪強いんだよ…って、≫


ナマエはニヤ、と口元を歪める
その目は射抜くように細められた


≪俺はあの人の強さに惚れてんだ≫

≪惚れてる!?≫

≪……≫



言葉の意味を取り違えたサンダークラッカーに、ナマエは溜息をついて訂正する。



≪尊敬の意味で、だ≫

≪あ、ああ…だよな≫

≪いつか、追いついて追い越したい。そんな感じだ。まぁ無理だろうけど≫

≪……普通さ、そこってマスターメガトロン様とかじゃねぇの?≫

≪いいや、スタースクリームさんだ≫

≪ふーん…テメェ、いつかマスターメガトロン様に殺されても知らねぇぜ?≫

≪…どうせならスタースクリームさんに追いついてから殺されたいな≫

≪……バーカ!ナマエのバーカ!!≫

≪バカだと!?待てサンダークラッカー!≫




一応、仲間だからあいつの身の振りを心配して言ってやってんのに、
「追いついてから殺されたい」だと?


もっと自分大切にしろよな!!


なんて、絶対本人には言ってやらねぇけど!