オレとソニックボンバーとドレッドロック
俺たちはいつも共に行動していた
ドレッドロックとソニックボンバーはソリが合わずにいつも喧嘩ばかりしていた
2人の間にオレが入り、仲裁するのもいつもの事だ
戦闘の時は傍にいなかった
俺たち3人とも航空指揮官で、他の部隊の奴らを率いらなければならない
だからお互い、それぞれの戦闘スタイルがどんなものなのか、まったく知らないでいた
総司令官の副官にはドレッドロックがなった
オレも副官を志していたし、表では憎まれ口を叩きながらもソニックボンバーだって本当はその地位に就きたかった
それでも、他の奴らがなるくらいなら、真面目で頼りになるドレッドロックだったら
俺たちも妥協することが出来る。そう思っていた
地球への移住作戦の際に、先導して地球に降り立って行ったドレッドロックや総司令官たちを見送り、
オレは最後の最後までセイバートロン星に残り、他の皆の移住を見送りながら
未だ何処とも知らぬ場所で連絡の途絶えているソニックボンバーを待っていた
緊急信号を送り続けたが返事はなく、
最後の最後までヤツの足取りは掴めなかったが、どうせアイツのことだ。どこかで生き延びているだろう、と結論付け最後の船でオレも地球へと降り立った
程なくしてその地球でソニックボンバーとも再会することになる
≪……っめぇは!突然ツラ見せやがったと思ったらイキナリ何総司令官の合体要員になってんだよ!!≫
≪なんだァ?ちょっと会わない間に怒りっぽくなったなナマエ。ドレッドロックみたいになるなよ≫
≪わ、私だって好き好んで怒ってるワケではない!お前たちがシャンとしないからだ!≫
≪ソニックボンバーはともかく、何でオレまでお前に怒らなければならねぇんだ!≫
≪なんだとテメ、もっぺん言ってみろよ!≫
≪あぁあもう静かにしないか!ここはメインルームだぞ!≫
お互いの翼をガツガツ打ち付け合いながらソニックボンバーとメンチ切り合ってる(地球のガキに教えてもらった言葉だ)と、ドレッドロックに思い切り後頭部を叩かれた。たまにコイツは手が出るから油断出来ない
≪っつーか、お前うるせーんだよナマエ≫
≪何のことだよ≫
≪星に居るとき、お前オレに信号送って来すぎ≫
≪なっアレは!テメェがいい加減姿見せねぇからどっかの星でくたばってんじゃねぇかと思って確認取ろうとしただけだろ!!≫
≪それでも大抵は一回か二回の通信で返答がなかったら事足りるだろぉ?ドレッドロック、お前知ってるか?コイツがオレに送ってきた緊急信号の回数≫
≪ちょ≫
≪いや、ナマエがお前に信号を送っていたと言う事すら初耳だ。何回なんだ?≫
≪それがな、600回だぜ、600回。引っ切り無しにお前からの信号がオレの回路を埋め尽くしてたんだ≫
≪お前っ!!それが心配してやってたヤツにかける言葉か!≫
≪イツモイツモ心配アリガトーゴザイマシター≫
≪スクラップにしてやろうかァ!!≫
≪ちゃんと数えてたんだなソニックボンバー≫
≪…は?≫
≪んな……!?≫
≪ナマエからの信号の数、記憶していたんだなわざわざ≫
≪……そう言われてみれば…≫
≪――テメェっドレッドロック!!な、なに変な事言い出してんだ!!≫
≪…んー?そうかそうか、お前も何気に可愛いところあるじゃねぇか≫
≪だァまれ!!≫
≪すまん、失言だったか?≫
≪お前も何真面目にすっとぼけてやがる!≫
今日もうちの航空指揮官たちは 仲がいいです