確かにあいつは野心家で、驕り屋で、碌な奴ではない
甲高くキーキーと叫ぶ様は見ていて可哀想になってくるが、
たまに、低い静かな声で戦況や戦術を他の奴と話し合っている時の姿は目を惹かれる
ブレインの出来の良さには下を巻くし、並々ならぬ実力だって褒められるものだ
要するに
≪お前は色んな場面で自分を損している≫
≪いきなり何なんだお前は!!喧嘩でも売ってるのか!≫
≪いや、そうじゃないんだが…≫
初の対面は、サウンドウェーブがこのスタースクリームと他の二人をメガトロン様の許へ連れて来た時からだから結構な時間も経つと言うのに、未だにこのスタースクリームを見て「残念だな…こいつ」と思う時がある
言ったらこうして怒られる
≪さっきもメガトロン様の機嫌を損ねるような真似をしてただろ≫
≪あぁ!?まさかナマエ見てたのか?!なら何故助けねぇんだよ!≫
≪……無理だと思う≫
また余計なことをして怒らせ、カノン砲の攻撃を真正面から受けてたんだぞスタースクリームは
なのに少し経てばこうしてピンピンとしている。絶対に真似出来ない
≪ちっ… さっきメガトロンの野郎に撃たれた箇所が汚れちまってる。おいナマエ 付き合え≫
≪何処へ行くんだ?≫
≪洗浄室だ お前もたまにはさっぱりしたらどうだ。土埃だらけのみっともねぇ姿で俺の前に立ってるんじゃねぇよ≫
≪そうか…そう言われてみれば、少し汚いかもしれないな≫
自分の機体を眺めて他人事のように呟くと、スタースクリームは思い切り顔を歪めた
≪…少しだぁ?自覚が足りねぇぜナマエ!早く来い!≫
≪はいはい…≫
ようスタースクリーム!ナマエと一緒に洗いっこかー?
は!?ちちちちちちが、
スカイワープ、占拠して悪いな。直ぐに出る
いいって!仲良くしてろや
だから、違う!!!
それは冗談でも言ってはいけない言葉(言ったな、言ったな、お前今言いやがったな、絶対に言っちゃいけないこと言いやがったな)