聞こえた、聞こえる 僕の世界が壊れる音
※ディーノ死ネタ
※アメコミ版
※何主でも構わない。でも多分私の大切な〜主寄り
誰かの亡骸を抱きしめるのは久方ぶりでした。大切な友を殺され、喪ったこともありました。軍人です。だからこれはしょうがないことです。大事な家族を看取ったこともあります。大往生でした。これも人の定めなのですから仕方のないことです。
しかしディーノの死は仕方の無いことと済ませても問題ないのでしょうか?胴体と離れてしまった頭を掻き抱きます。それにはもう熱はありませんでした。いつも不敵に輝いていた青色の輝きももうありません。心成しか赤色までくすんでいるように見えます。先ほど、そう、つい先ほどです。彼の命に終わりが訪れたのは。彼の首をもいだ敵はつい先ほどバンブルビーによって殺されました。そちらも色を喪い生気を感じませんがそんなこと微々たる問題でした。要するにディーノの仇も死んだということです。待ってください、些か簡単すぎやしませんか?そんなたった一瞬で、殺してしまって、ディーノの死はこれでハイ終わり、になるのでしょうか?
それではあまりにも彼が可哀想です。色の喪った彼の頭をもう一度強く抱きしめます。
ですがディーノはもう目を開けてはくれませんでした。彼と過ごし、愛し合ってきた日々が死んでもいないのに走馬灯のように私の脳に流れ込んできます
「…ディ、ッ…ノォ、!」
しなないで、くれ
叶いようもない願いでした。おわり