数年後、
ナマエと住んでいたあの家は引き取り手が見つからず、取り壊される事になった
暫く其方へ足を運んでいなかったから、最後に一目、と言うことで
オプティマスに断って自由時間を貰い、此処までやって来た
管理人だけでは手入れが行き届いていなかったのか、
ナマエが作っていた立派な庭園も、今では面影もない
またここに、新しい家が建つのだろう
そこには新しい人間や家族が住み、
新たな生活が営まれ始まるのだ
≪……ナマエ、≫
お前も見ているか?
でもお前は恐らくこう言うんだろう
「これは取り壊されるんじゃなくて、新たに造られるんですよ」
…絶対言うな、ナマエなら
少し気が落ちてしまった。また、ナマエの許に邪魔をさせてもらうとしよう。
今度は何の花を渡せばいいのかな
話して聞かせたいことは沢山ある
お前は聞き上手だから、
≪………ナマエ≫
そちらの世界でも、しあわせに。