「ジョルト。貴方も食べてください」
≪…?いや、俺は構わないが…≫
「ジョルトに食べてもらいたいです」
≪そ、そうか?≫
隅で資料を作っていたジョルトに持ってきた料理を手渡す。
資料を床に置いて、まだ暖かい料理をナマエから受け取った
口まで運び、ゆっくりと咀嚼すると 機体が暖かさで包まれたような感覚に陥る
≪…美味いよナマエ≫
「本当?良かった」
皿にあった分全てを完食したジョルトはナマエにお礼を言って、レッカーズの呼ぶ声に応えて作業に戻っていった。最後に振り向いてもう一度お礼を言い、手を振りながら。
「………」
ナマエがそんなジョルトにポーっとしていると、
料理を全て平らげた両軍の面々が近付いてくる。
≪美味かったぜナマエ〜≫
≪味わえる器官があったことがまず不思議だが…≫
≪お疲れ様、ナマエ≫
≪ナーナーナマエ!フレンジーの野郎がケッキョク全部カラアゲ食ったんだゼ!≫
≪今度はもっと大目に作ってくれよな!≫
≪…ワサビは…抜いてくれ≫
≪…シチューの温度は…温めにしてくれ≫
≪散々だなこの師弟≫
≪美味しかったぞナマエ。ご苦労だったな≫
≪今日と言う日を忘れないぞナマエ≫
「……はいっ!」
後は全員で食器等の片付けに入る。いつまでもワイワイ騒がしく、賑やかな両軍にナマエはずっと笑みを絶やすことはなかった