BC ≪うっ…うおおぉぉお…!≫
SS ≪すごい……!これ全部1人でか?≫
IH ≪何かキラキラした輝きさえも見えるぞ…≫
BO ≪これはテイクアウト可能か?≫
stsc ≪お前、実は人間なんて嘘だろ≫
MF ≪スっげー!≫
SK ≪おい押すなマッドフラップ!≫
Mega ≪落ち着けお前達≫
Dino ≪これ、まだ来るのか?≫
コンクリートのベニヤ板(廃棄予定だったもの)を敷き詰めてテーブルをつくり、
そこにクレーン車を使ってナマエの料理が次から次へと運び込まれる
一つひとつの料理のサイズは明らかに規格外の大きさで、
クレーン車を操縦する隊員Aも「俺は一体何を運んでいるんだろう…」と自問を繰り返した。
ナマエはと言うと一仕事終えた後の素晴らしい開放感と達成感に酔い痴れていた。
「皆さん、どんなものが好みなのか分かりませんでしたので、とりあえず私に作ることの出来る和洋中華全て取り入れてみました!」
BC ≪料理はまだ来るのか!?≫
WJ ≪ひぃ…ふぅ…みぃ…、今ので丁度20品目目だね≫
RC ≪これだけ作成するのに一体どれほどの時間を費やしたものか興味深いな≫
OP ≪終わったみたいだな≫
料理は全て貯水タンク並みの大きさの皿に並べられており、
明らかに製鉄用の鍋にはなみなみとシチューが煮え滾っていた
「それじゃあ食べてみてください!」
疎らな いただきます、と言う声が各所から聞こえ、
箸やスプーンはないのでそれぞれ行儀は悪いが手掴みで料理を手に取った
周りでそれを見守る隊員達も、生唾を飲み込んでいる。
ナマエはニコニコしながら付けていたエプロンで手を拭いた。
梶木マグロ大のエビフライを口にしたスコルポノックが声を発する
≪!キュー!きゅー!キュー!!≫
≪おい、何言ってるのか分からんぞ保護者≫
≪スコルポノックは今料理の美味しさに歓喜している≫
激太中華面を口いっぱいに頬張っているスタースクリームが通訳を求めたブラックアウトも巨大なハンバーグをもりもりと貪っていた。
向かい側のテーブルではツインズとフレンジーが卵焼きを両端から奪い取り合っている姿がある。まだ向こうに残ってんだろ!とバリケードとサイドスワイプが両者を宥めつつ、グツグツ湯気だっているグラタンに手を突っ込んだ。熱くないのだろうか
隣の席では寿司に舌鼓を打っているオプティマスとアイアンハイド、
その向かいで北京ダックを不思議そうに見ているラチェットとメガトロン。手を出そうか出すまいか悩んでいるのだ
ボーンクラッシャーは上手く間に入り込むことの出来ないサイドウェイズの為に、見る見る無くなっていく料理を取り分けるのに必死で、ディーノはとりあえず片っ端から料理を口に運びながらたまに出くわすサウンドウェーブの触手をカッターで脅していた。
≪オイソレオレノハルマキ!≫
≪卵焼きヤったンだからコレは俺ッチのだ!≫
≪おいマッドフラップそれ俺が狙ってたんだぞ!≫
≪……これは何処を食せば良いんだ≫
≪とりあえず剥き出しの足を折ってみるか?≫
≪ラチェット、貴様の軍用カッターで切ることを許可する≫
≪何故私がメガトロンの言うことを聞かねば…≫
≪サイドスワイプ、お前のブレードが俺に当たってる。どけろ≫
≪あ、す、すみません!≫
≪…!?ぐっ、ぐぅぉおおぉおおぉ!!≫
≪当たり(ワサビ入り)を引いたようだなアイアンハイド≫
≪テメーの触手マジ邪魔!手で食いやがれ!≫
≪それでは入りこめる隙間がナイ≫
≪…ところでこのシチューはどう食すべきなんだ?≫
≪流し込むんじゃね?お前やってみろよ≫
≪なんだと!?≫
一先ず皆の様子を見ていると、満足してくれているようだと思ったナマエは、
巨大なロボット達の身体に押しつぶされないようにして食卓の輪の中に入り、
何個か料理を選んで、格納庫の隅に近付く