TF女主長編 | ナノ
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厄介だ。恋とやらも、お前も


"恋"とはよく分からないものだ。インターネットで検索しても、イマイチピンとこない情報ばかりだ。

"ある特定の人物を思い浮かべると胸が苦しくなる"
"その人と話をしていると、ドキドキして上手く喋れなくなる"
"身体が熱くなって、動悸がする"
なんてマイナス症状ばかりを引き起こすんだ。全然良いことなどないではないか。
厄介だな"恋"というものは



「アイアンハイドは恋を誤解しています」


《………と言うと?》


「恋とは先程アイアンハイドが述べたようなものばかりですが、それらはけして悪いものではありません」


《……ナマエの話はいつも難解だ》


「戦いばかりの毎日でしたからでしょうか?トランスフォーマーの方々は、異性に恋を抱かないのですか?」


《恋がよく分からない。そもそも我等種族の異性というのは女性型のことか?それならば、我等はそのようなものに現を抜かす暇などなかったということだ》


「…そうですか…」



む?何故ナマエがそんな顔をするのだ。



《……お前は笑っていろ》


「…アイアンハイド?」


《よく分からんが、お前に沈んだ表情は似合わない。私の前だけでも構わんから笑っていろ》


「……………アイアンハイドは、ずるいです」


《なに?》


「恋が分からない、不可解だ、厄介だ、と言う割りに、あなたに恋心を抱く私の気持ちを弄ぶ」


《は?ま、待て、ナマエ》


「酷いですアイアンハイド。私は……あなたのことが大好きなのに」


《!!!》


「貴方のことを思う私の気持ちも、"厄介"ですか?アイアンハイド」


《いや…そ、それは…》


「あなたが…大好きですアイアンハイド。我侭が許されるのなら、地球を護る貴方が私のことも護ってくれるようになったら嬉しいです」


《い、いや…私はいつも、ナマエのことを気にかけながら戦っている》


「…本当ですか?」


《ああ。…お前が私の目に届く範囲にいないと、…不安になる》


「…う、嬉しいですアイアンハイド…」


《な、何故泣くのだ!笑っていろと言ったではないか!》


「は、はい…!」







《2人をどうするオプティマス。ストッパーがいないぞ》

《そっとしておいてやれジャズ。ナマエの想いがようやく報われるのだからな》

《いやでも…見ててヤキモキするっつーか…。隊員の奴等も物欲しそうに見つめてるっつーか…》