ブラックコンボイと、シャトラーとヘプターが妙なものを拾った、と通信で聞いてはいたが、
何だこれは
≪おいどうしたヘプター。死んだか≫
≪……チガウ……≫
≪おい、ノーマル機械音声になってるぞ。自分の声を取り戻せ≫
≪ア、アー、…ア、あーーー よし戻ってきた≫
≪よし。で、何があった。こっちのちっこいんは何だ≫
こっちの、と指差したのは今もずっと地面にうつ伏せに倒れたままのヘプターに頻りに「大丈夫ですか!」と声をかけている人間の女だ
≪………≫
人間の女を見たヘプターは本当にどう表現形容したらいいのか分からないような顔で
≪……ドルレイラーのコレだ≫
と小指を立てる
≪…コレ?≫
同じように小指を立ててみるが、そもそも小指の意味が分からん
ヘプターに問いただそうとした俺の足元で、喧しく人間が吠えた
「ち、違いますちがいます!!そんなのではないですから!」
≪はぁ?だから何の…≫
≪予定、なんだろ…?≫
「そ!!そんなの!!」
≪だから何…≫
≪そう照れなさんな…≫
「だからっ」
≪だからコレは何なんだと聞いているーー!!≫
きゃー!と声を上げたコレとやらが泣き出してしまった