《ナマエ》
「あ、ラチェットこんにちは。私の半径5m以内には近付かないでね」
《分かっている。…今日は君にお願いがあってここへ来た》
「何かしら」
《ジャズのことだ》
「私のことは諦めて、って伝えておいて」
《待て待て待て。違うんだ、そういうことじゃない、聞いてくれ》
「…分かったわ、何?」
《ジャズは我々の大切な仲間だ》
「ええ」
《この地球を救ったヒーローの1人》
「分かってるわ」
《人間等に興味も抱かなかったあいつが、君だけに好意を寄せるようになったんだ》
「…そう」
《だから、あまりアイツを無碍にしないでやってくれないか?いや、もちろん君に絆されろと言っているわけではない。ただ、》
「……」
《…少しだけで構わないから、もう少し、優しい言葉をかけてやってはくれないか》
「………………考えておくわ」
《(そんなに顔を顰めなくても…)》
《あ…!ナマエ!!》
「!(うっ、や、優しく…)…こ、こんにちはジャズ。今日も良いお天気ね」
《は?あ、ああっ》
「こんな日は、ソルスティスにでも乗ってのんびりドライブしたい気分だわ。きっと気すっごく気持ち良いんでしょうね。…ね、ね?ジャズ?」
《………》
「……ジャズ?どうしたの?」
ボンッ!!!
「!?じゃ、ジャズ!」
《どうしたんだ!》
「お、オプティマス!じゃ、ジャズがいきなり…!」
《オーバーヒートを起こしたなジャズ…何をしていたんだ?》
「えっ、ええ!?た、ただジャズと、ドライブしたいね、みたいな話を暫くしてただけで…」
《……(よほどナマエと長会話できたことが嬉しかったんだなジャズ…)》