どうしてこう俺は結局面白みも何もない奴だったのだ、
ディーノ達が騒いでいた。今日は、いい夫婦の日だ
だからサイドスワイプ、お前もナマエをどっかに連れていってやれよ、と言われた
待て、いい夫婦の日って何だ、そう問う暇もなく、
何故か最初から用意されていた他所行きの姿に着替えていたナマエを差し出され、
あれよあれよと言う間にドライブに繰り出したのだ
行き先なんて決めていない
ナマエもこのドライブについては何も言わない
連れて行きたいところもない
だから、いつもどおり、
ナマエとよく抜け出して訪れる町外れの海の見える高台に行く
記念日らしくも新鮮味も何もない
味気ないこの場所だったのに、ナマエは笑った
「やっぱり、サイドスワイプと私って言ったら、この場所だよね!」
申し訳なさと面目なさのその前に、
ナマエへの愛情がスパークからあふれ出してしまった俺は
やはりいつもと変わらぬキスを贈ることしか出来ないのだった
・記念日だけど、何をしたら良いか分からなくて結局、いつものようにドライブに連れて行って、そこで頑張るサイドスワイプ