TF女主長編 | ナノ
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君が加わった日常


出会いと言われれば、その時は無事に戻ってきた鞄に意識が集中しまっていて自宅まで送り届けてくれたパトカーが実はロボットだったって言う事さえも曖昧に、頭の片隅で考えるだけだった。後日改めてお礼を言おうと警察署に向かった私を迎えてくれたのが≪あれ…君は昨日の引ったくりの…≫「え?」マッハアラートさんで、そこで私は初めてロボットと言うことに驚いた



「ロ、ロボット…!?」
≪え、えっと…驚かせてすまない もう、パトカーの姿に戻りますから…≫
「え…っ、あ、い、いいえ!違うんです違うんです!」



気遣いやだけど意外に繊細、と言う細かな部分まで知ったのもその日だった





学校に行く途中に警察署の前を通るから、何とはなしにいつも挨拶を繰り返した
「おはよう御座います、マッハアラートさん」と停車しているパトカーに話しかければ、≪おはよう、ナマエちゃん。学校の道中、気をつけて≫と返してくれる。その不思議な感覚が心地好くて、毎朝欠くことはなかった


いつもの、なんでもない警察署の前を通るというこの日常が欠かせないものになる
それはとても素晴らしいことのように思えた





それは半年経った今でも無くなることはない