≪ナマエ 泣いているのか≫
久しく姿を見せないナマエを心配してサイバトロン基地に足を運べば、
向かう、と言ったオメガスプリームを待っていたのか、
基地の入り口にナマエが立っていた。
オメガスプリームの姿を目に入れたナマエが笑顔になる。その目元が仄かに赤く色づいているのをオメガスプリームは見逃さなかった
どうしたのだろうか、と思う前に口から言葉は出てしまっていた
挨拶をしようとしたのだろう。ナマエの手は不自然に上げられたまま、ピタッと空中で止まってしまった
「…え?泣いてる?って、私?」
≪ああ 目:赤い≫
「うわぁっ、ほんとですか!恥ずかしいなー…」
≪擦るな 治らない≫
膝をつき四叉の手を伸ばしてみるもナマエの顔とでは規格が違い過ぎるから触れない。鋭い指の先ではナマエを傷つけてしまう
≪泣いてたのか≫
「ちがっ、泣いてたとかじゃないんです!」
≪では 何故≫
「外にいたから、ちょっと砂が目に入っちゃって…」
≪見せてみろ≫
「ど、どうやってですか?」
≪上向け≫
「上?」
上を向いたナマエの顔にセンサーを合わして調べてみると、確かに両目に砂と思しき異物が混入している
≪た、大変、だ 早く洗え≫
「……!!」
≪? 何だ≫
「あ、べ、別に…」
貴方がどもっているところ、初めて見たからおどろいて、なんて