TF女主長編 | ナノ
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よん




クリフとアーシー……ほんとしつこい

ボクが部活に入るのを嫌ってるの知ってる癖に、ずっと勧誘してくる
中学の頃なんて中学違うのに陸上部に入らないか!?って誘って来たクリフはバカなんだと思う

情報網に、2人と高校が一緒になったって言う嫌過ぎる情報が引っかかった時から憂鬱な気分は全開だった。だからなるべく目立たないように体力測定の記録更新だって恙無い結果で終わらせたって言うのにどこで情報を仕入れてきたんだあのバカは。アーシーはどうでもいい。あいつは「びきゃく勝負」なるものがボクとしたいだけらしいから。面倒くさそうなことに変わりはない


ああ、まさかこんなに早くアイツ等が襲ってくるなんて

今度からこんな風に逃げてやり過ごさなくてはいけないのだろうか



ナマエさんにも迷惑かけてしまったし、ほんと顔向けしにくい。向ける顔は一緒だけど



ここまで考えてハッと思い出した。
軽すぎて忘れてたけど、ボクって今、ナマエさんの身体を抱いて屋上の鉄塔に立ってたんだった(ココなら2人がどこから出てきても対処しやすい為)




4月とは言え、外はまだ冷える。なるべく早くナマエさんを教室に返してあげたいけど、あの2人は絶対にナマエさんもマークしてる筈。寧ろナマエさんを囮に使ってボクを部活に引き入れようとさえしてくるかもしれない。



小学生の頃に、妙に勘のいいスタースクリームのボケカスがボク等の仲間にその事を言いふらして回ったからだ。ナマエさんがボクの好きな人間の女の子であると言うことを




≪…………≫

「…かつてこんな高い場所から下を見下ろしたことがあったかしら…」



まだ呆然としてるのか、ナマエさんの口からまだ文句は聞いていない
だからもうちょっと、ナマエさんが「降ろしてよこの陰険野郎!」って言ってくるまでは、この軽すぎる身体を抱かせていてもらおう。


でもちょっと寒くなって来た