TF女主長編 | ナノ
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キスの端にがっついて


がっついたキスをしてしまったから嫌われたのかもしれない




数時間前からすっかり口を利いてくれなくなったナマエに縋るような気持ちで声を掛けるが機嫌を損ねてしまっている彼女は俺に見向きもしてくれない。人間より遥かに大きな図体をしているのに、ナマエの視界に映らないのであれば全くもって木偶の棒でしかない



いいじゃないか少しくらい。だってしたかったんだ。お前が、ナマエが他の人間達と楽しそうに会話してたりするから。俺の方見て欲しくてお前の周りずっとウロウロしてたんだけど。お前は気付いてくれなくて。だから。声掛け続けて、ようやく振り向いてくれたナマエに。感極まってキスしたくらいいいじゃないか。許されろだろ。しかも俺がした場所は唇の端っこも端っこ。振り向いてくれたナマエの唇に上手く合わせることが出来なくて、寧ろ頬に近い場所に思い切り押し付けてしまったかもしれないが。冷たかったかもしれないが。それでもそんなに臍曲げることないんじゃねーのかって。でもそろそろ機嫌治してくれないと俺そろそろ逆ギレしてしまいそうだ。なぁ頼むってナマエ




もう がっついたキスしないように、事あるごとにキスしてスパークに余裕を持たせるからさ、なぁこっち向いてくれよ