誰もナマエとの深い関係は望まない
それはナマエが人間であるからだ
例え『ナマエ』と名乗るこの『女』が"そう"ではなかったとしても
トランスフォーマーの我々には関係ない
そう割り切ることが出来る関係を築けるこのツールはとても好ましかった
≪…フレンジー、お前またツイッターにアクセスしてるだろ≫
≪ソウダ≫
宙に視線を向けているのはネットワークにアクセスしている証
日夜ツイッターに入り浸っているフレンジーの様子に、バリケードはジャンキーになったか、とぼやいた
≪ちゃんと情報収集してんだろうな?≫
≪モチロン チャント サウンドウェーブニ報告シテイルゾ≫
≪……それで?≫
≪ツイデニ ナマエト話シテルダケダ≫
≪……≫
簡単に地球の情報を集められるツイッターを、うちの情報参謀殿もいたく気に入っている
同じくハッキングを得意とするフレンジー共々、
仕事しているのか遊んでいるのか、どちらなのか分からない頻度で
ナマエに構っている姿をよく見かける
サウンドウェーブは宇宙でそれを行っているから、余計に性質が悪い
――人間として振舞っていた方が、より情報を集められる
それにツイッターは喋らなくてもいいから楽だ、とサウンドウェーブが言っていたのを思い出す。その声には何処か悲壮感が見えた
≪ナマエ、俺達ガ人間ジャナイッテ知ッタラドンナ顔スルンダロウナ≫
≪そりゃ気味悪がるだろうが≫
≪ケケッ、違イナイ≫
もう暫くはこのツールにもお世話になるだろうし、わざわざ言うことではない
サウンドウェーブから通信が入った
――ナマエ 発見 写真だ
・・・・仕事しろ!!