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「#幼馴染」のBL小説を読む
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春を駆け抜けた青よ


≪それでねそれでねそれでねっ、その時ウルトラマグナスったらたらたらね、とってもとってもとってもおかしいおかしいおかしいおかしいの!≫



ブラーの話すことをナマエは楽しそうに聞いていた
相槌は打たない。打てないと言った方が正しいが

そんなことお構いなし、ブラーは今日あった面白かった話を延々とナマエに語り聞かせていた
そんなブラーをナマエはただニコニコと見つめているだけ



ダニエルと二人、トランスフォーマーの中で暮らしているナマエの親は、数年前に宇宙での事故で無くなった
爆発に巻き込まれ、宇宙空間に投げ出されてしまったナマエを発見し保護したのがブラーだった
それから以後、ナマエはブラーの後を付いて回るようになり、
ブラーもナマエを妹のように可愛がっているのだ



≪そうしたらそうしたらそうしたらね?そこでそこでロディマスが登場しちゃってさしちゃって!≫

「(コクコク)」



ブラーの話は今オチへと向かっているのか、だんだんテンションが高くなって話しに勢いをつけたブラーは楽しそうだ
話をしているブラーは楽しそうで、そんなブラーを見るのがナマエは楽しかった



≪…と、言うわけわけわけなのよ!≫



見事にオチの付いたブラーの話に、ナマエはパチパチと拍手をする。楽しい内容だった


一緒になってしゃがみこんでいたブラーの前まで歩き、彼の手を取って掌に何事か書き連ねる
喋ることの出来ないナマエとブラーの数少ない意思疎通の方法だ



≪えーと、なになになに? ―『わたしも そのばしょに いたかった』? そうねそうねそうね!ナマエナマエもいたら絶対に楽しかったかったかったのに!≫



今度そんなことがあったら猛スピードでナマエを迎えに行くわね!



そう言って小指を取り出したブラーにナマエはほんわかと笑顔を返し、その大きな指に、自身の小さな指を添えた