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週末、ロンドンで仮面舞踏会


・とあるお金持ちのお嬢様が生まれたときからのボディーガード兼自家用車な付き人サイドスワイプと言う世界観丸無視作品










今日は日曜日だ。いつも、旦那様、奥方様から花のように愛でられ寵愛を賜り、
自宅で暇を持て余しているお嬢様が買い物に行きたいと駄々をこねる唯一の日
勿論お嬢様を街へと連れて行く仕事は俺が引き受けている


先週は、今街で流行っているというスイーツを食べ、お気に召された衣服をお買いになられていた。
いつものように映画は断らせていただいた。映画館の内部に俺は付いていけないし目も届かない、そんな場所にお嬢様を御一人で行かせるわけにはいかない。変わりにアクセサリーショップに立ち寄った。可愛らしい指輪を見つけてお嬢様はお喜びになられていた。



「スワイパー、待たせたわね!」

≪いいやお嬢様、お気になさらず 欲しかったものはちゃんと手に入れれましたか?≫

「ええ!今日も楽しかったわ!」

≪それはよう御座いました≫

「見て!人気帽子ブランドの帽子!買っちゃった。可愛い?」

≪お嬢様によくお似合いになるかと≫

「でしょう?」



花のコサージュをふんだんに使用した色鮮やかな帽子はさぞお嬢様を美しく見せてくれるだろう。

ビークルモードのままであったので、サイドドアを開き、お嬢様に中に入ることを勧める。風が吹いてきた。お嬢様の身体が冷えてしまうだろう



≪さぁお嬢様 お乗り下さい≫

「ええ… ――きゃっ!」

≪!≫



お嬢様がドアに手をかけた瞬間、一際強い突風が襲った
靡く髪を押さえていたお嬢様の手に握られていたあの帽子が、風に待って宙に浮く。
帽子は、店の屋根に引っかかり、パタパタと煽られた



「帽子が……  スワイパー!」

≪畏まりましたお嬢様≫


素早くロボットモードに戻り、帽子が留まっている屋根の店にまで近付く
その店の妙齢の店主が驚いて目を真ん丸くさせていた。「…トランスフォーマーじゃ…」と呟かれた声を聴覚センサーが拾ったが、アイセンサーは帽子を見据えている
身体を伸ばさなくとも、手を上げるだけで帽子を取る
駆け寄ってきたお嬢様の前に膝を付き、帽子の形を調えて手渡す。



≪どうぞ お嬢様≫

「ありがとう!」

≪今度また風が吹いては危険です さぁお入り下さい≫

「そうするわ」



後部座席のドアを開き、買ってきていた荷物との間にお嬢様が座られる
買ったものを逐一確認しては、笑顔をお浮かべになる
その姿を確認し、俺も穏やかな気持ちのまま、家路へと発進させた