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ある意味単調


注意:サンストリーカーコミックの男の子をオリキャラとして登場させています。名前は「ナオト」君で固定



― ― ― ― ―





コンボイ司令官や双子、バンブルやリジェ等が市内へと見回りに出かけ(バンブルはワタル君と一緒だ)、サイバトロン基地に残っているのは解析作業に追われている私と別室で各々の作業をしている木原博士とラチェット、グリムロック、そしてストリークの5人だけ

機械が稼動する音だけが聞こえる静かな基地で、モニター画面を見ながら考えに耽っていると、サイバトロン基地の入り口が小さく開く音が聞こえた。
振り返ってその音の主が現れるのを待っていると、顔を出したのは




「こんにちはプロールさん!」

≪……こんにちは、ナマエさん≫



ナマエさん ワタル君の家の近所に住むお姉さんで、これは後述するが、ナオト君のお姉さんでもあり、市内の高校に通うれっきとした"普通の人間"
そんな彼女が何故こうしてサイバトロン基地に足を運ぶようになったかと言うと、
サンストリーカーが以前助けた人間の男の子、ナオト君の事があってのことだった。

弟を助けてもらったお礼がしたい、いらねぇよ離れろ人間!
と、サンストリーカーに邪険に扱われながらも根気強く纏わりついていていた彼女に
サンストリーカーが≪わあった!分かったからもう俺に引っ付いてくるな!…あ、あれだ!ワタルとか!木原ハカセの所にでも行ってなんか手伝ってこい!≫と言い、
そして色々紆余曲折を経て今に至っている。説明は割愛させてもらおう



≪……≫

「?どうしたんですか、プロールさん」

≪いや…≫



これはワタル君に対しても言えることなのだが
私はあまり人間との付き合い方が分からない。
職業柄(?)のせいで、よく相手に対して厳しい口調で話しかけてしまうことがある。
それが仲間内なら問題はない。皆慣れてくれているから
木原博士は問題ない。まだ付き合いは長い人間だ
だがワタル君や、ナマエさんはどうだろう
彼女達に対しては、どうしてもこの口調は嫌がられると思うのだ。
厳しく何かを言われたりされるのが嫌だと感じる小学生のワタル君
多感な年頃で他人からの厳しい言葉には敏感かもしれない高校生のナマエさん
そんな2人のことを考えると、やはり言葉が詰まってしまう。
≪考えすぎだよプロールは≫と兄弟型のストリークにはあしらわれてしまったが。




「あの…プロールさん?」

≪…! なっ、なんでしょうか?≫

「ナオトはこっちに来てませんか?って訊ねたんですけど…」

≪あっ、ああ、ナオト君なら先ほどサンストリーカーと共にお出かけしましたよ。…何でも、見回りのついでに家に送ってくる、とかなんとか…≫

「じゃあやっぱりナオトは勝手に此処にお邪魔してたんですね!あの子…っ」

≪お…落ち着いて…≫



私の言葉遣いに腹を立てられたわけでもないのに、何故か焦ってしまった

眉を寄せて怒っているナマエさんを宥めるのも初めてのことではなかったが。



≪…ナマエさんはナオト君を迎えに来たのですか?≫

「そうです」

≪なら、無駄足になってしまいましたね≫

「そうなりますねー… 帰ったらよく言って聞かせておきます」

≪いえ、ナマエさんがお気になさらず。サンストリーカーがしたことですから≫

「…ですか?ただ迷惑かけただけのような気もしますけどね…」

≪…もし、ナマエさんがこれからお帰りになるのであれば、私が送りましょう≫

「いいんですか?助かります」

≪はい≫



パトカーに変形し、ドアを開けてどうぞ、と促せばナマエさんは「失礼しまーす」と言って運転席へ
誰も乗ることのなかった私の車内のシートの重さも、少しは慣れてきたころだろうか



「じゃあ、安全運転でお願いしまーす!」

≪はい、勿論です≫

「あははっ 言ってみたかっただけですよ」

≪そ、そうですか≫



ただ、ナマエさんとの他愛の無い会話にも、もう少し慣れておく必要があるかな