「ブラッカー!」
≪おお、ナマエじゃないか。その手に持ってるのは?≫
飛びついてきたナマエを簡単に受け止める。おや?ナマエ、少し成長したんじゃないか?手に掛かる重みが増えたような…いや、言えばきっと怒られるだろうな
「ジョイスとラミにね、花畑がある場所を教えて貰ったから、ジャンと一緒に行ってたんだ!」
≪へぇ、そうだったのか≫
「ジャンはイルミナにあげてたけど、私はブラッカーにあげようと思って!」
はい!と差し出された小さな花束を受け取る
≪可愛いことをしてくれるな、ナマエ≫
「だってブラッカー、前に私にこの髪留めくれたでしょ?」
≪ああ…≫
ナマエも女の子だ。ジャンと同じように何も自分を飾るモノを持たないのは可哀想だ、とブレイバー達と話し合って地球で購入したものだ
いたく喜んでいてくれたが、まさかお返しが返ってくるとは
≪はは、ありがとうナマエ 大切にさせてもらうよ≫
「私も!この髪留め大切にするね!」
≪そうしてくれると有難いな。ところで、花ってのはどうやって世話をすればいいんだ?≫
「花瓶に水を張るの!」
≪花瓶、か。生憎だが持ち合わせていないな。買いに行くか?≫
「行く!」
≪よし来た。さぁ乗ってくれ、ナマエお嬢ちゃん?≫
「うん!」
後で、ラスターにこの花が枯れてしまわないような装置を作って貰えないか頼んでみるとしようか
トランスフォームし、バギーに乗り込んだナマエの顔は楽しそうだ。久しぶりに町へ買い物に行けるからだろう
何を買ってやろうか、とブラッカーは可愛がっている娘のようなナマエにふ、と笑みを漏らした