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それは直訳で「寂しい」




この男に付いておけば我が身の保証はされるだろうと打算の上での付き合いだったのに、私が想像していた以上にこの男は変だ



≪何で男にお熱なのアンタバカなんじゃないの≫

≪アレはジョーク、JUSTジョークじゃないか≫

≪の割には瞬く間に軍内に広まったけど?≫

≪なんて≫

≪軍医はアブナイって≫

≪参ったね≫

≪参ってないじゃん。ピンピンしてるじゃんケロッとしてるじゃん≫

≪参ってるまいってる、あぁ凄く参ってるとも≫

≪じゃあもっと『参った!』みたいな顔しなさいよ≫

≪難しいなそれは≫

≪何でよ≫

≪本当に参ってないから≫




軍内に瞬く間に広がった『ウチの軍医ヤバイアブナイ』噂は私を苛立たせるのには充分だった
何より噂の種がバカバカしいしそもそも噂の張本人自体がこんな態度で更に腹立たしい



男が好き?そんなの今まで聞いたことなかったんですけど。
本人にとってはジョークのつもりでも、噂って結構捻じ曲げられて伝染するものよ
日に日にアンタを見る他の兵達の目がきついんですけど。当人じゃない私にでさえ分かるのに、ノックアウト本人が分かってないなんてことはないはずよ。
それなのにこの態度。感心するわ、と同時にむかつく




≪しかし、だ≫

≪何よ≫

≪どうしてそんなに、ナマエがその噂を気にするんだ?≫




≪…よっぽどな話だから心配してあげてるんじゃない≫

≪本当にそれだけか?≫

≪何が言いたいわけ?≫

≪いや?≫




ニヤニヤすんなむかつく。右腕引き千切ってやろうか




≪…まぁねぇ、≫

≪…なに?≫




≪私も、好きな女が女好きなんて言う噂が流れたら動揺するだろうなァ?≫



するだけだけどね、なんて言うコイツの頭を蹴り飛ばしてやった