今日はデストロンの奴等の姿も見ていないし、コビー達も家族ぐるみで出かけてて居ない。そう言えばファストエイドから頼まれていたデータの解析があったんだった。アレを終わらせたら俺も何処かに出かけでも…
≪………バックパック≫
≪お、副指令。どうかしたんですか?≫
何やら思いつめた表情――マスクのせいで差異は分からないが――の副指令がぼんやりと背後に立っていた。少しビビリました
≪…お前に聞きたいことがある≫
≪あ、はい 答えられることなら≫
≪…異性を好きになったのなら、まず目でその姿を追うところから始めればいいのだろうか≫
≪は?…あ、失礼しました。 …は?≫
何度聞き返しても言われた意味がいまいち分からない。要領は悪くなかったはずなのに
≪……すみません、副指令。この場合の異性と言うのは…?≫
≪…………!!≫
≪あ、はい、そうですよね、すみません愚問でしたね≫
真っ赤になった顔を手で隠すなんて意外に副指令も乙女だなぁ!なんて思わない
しかしその"異性"の顔を思い浮かべただけでコレだ。ああ、何となく副指令のさっきの言葉の意味が分かった気がする
≪…そうですね、やはり清いお付き合いから始めるには、まずそのお相手を目で追う、から始めましょうか≫
≪…!やはり、そうなのか!≫
≪はい≫
少し、副指令をからかってみようか。副指令も司令官に負けず劣らず天然だからな
≪それで、その後はやっぱり文通!≫
≪ぶ、文通?≫
≪はい、一筆一筆に身の丈の想いを書き連ねましょう≫
≪なるほど…≫
≪そして手紙の中でデートに持っていきます≫
≪な、何!?≫
≪そこであわよくば手を繋ぎます!!≫
≪て、手をか!?ま、まだ早いのでは…!≫
≪いいえ副指令。時相応です。清い男女の間隔で隣を歩くんですよ!≫
≪そうか…!≫
ありがとう、バックパック!
爽やかに出て行った副指令を見送る。あれ、まさか全部鵜呑みにしたかな?
まぁ、良いか。面白くなりそうだし!
副指令、ナマエとの恋、俺は応援してますよ!