「ご隠居!ホイルジャックさんはいつもああなんですか?」
《ホホホ、ナマエさんや、あやつめがどうかしましたかの?》
杖をついて座っているスプリングさんの隣に近づいて座る。
「自慢ばっかりしてくるんです!」
《おや、何のかな?》
「自分の!!」
《…おやおや》
スプリングさんはいつものように朗らかに笑っているが、私は呆れるばかりだ。
「ぐちぐちダラダラベラベラとですね…」
《それだけ、ナマエさんに自分の良いところを知ってほしいのじゃろうて》
スプリングさんの言葉に詰まる。そうなのかな、だとしたら…
「…ホイルジャックさんがカッコいいことは知ってます。初めて私を助けてくれた初対面の時から」
《おやおや…》
広い宇宙空間で、私を助けてくれたホイルジャックさんは、すっごくカッコ良かった、が…
《それは…本当かーい?ナマエちゃーん…》
「げぇ!」
《レディらしくないぜー…?ナマエちゃーん》
「もう…何なんですか、あなた…」
《ご隠居の言う通りさレディー…、君にはクールな私を見て欲しくてね…》
「…!ホイルジャックさん、いつからそこにいたんですか!?」
《ずっとだよレディー…》
「!!」
《だからさっきのナマエちゃんの言葉も…しっかりと聞いたぜーい…》
「!!」
恥ずかしすぎる!
《…まあ、後はお若い者だけでなホホ》
「ご隠居!」
《ご隠居…私はもう若くはないですよ…》
《ホホホ》