マザーって言うよりグランマ
………
「うちの婆ちゃんと顔が似てるんスよね、マザー」
「タマ潰されたいのかいナマエ?」
「冗談っすよ、冗談」
婆ちゃんに似てると言ったのは本当だ。もう長らく会ってないけど、もしまだ生きていたら75とかになるだろう。勿論、マザー……カポネ船長は75歳ではない。女性に対して割と失礼なことを言ったのかも知れない。反省しよう。
「ってイッタアアアアアアアアアアアア!!!?」
「ふんっ 少しは自分の行いを反省するんだね」
マザー本当に俺のタマ握って来ましたよ!?ギュって!!痛い!酷い!俺いま心ん中で綺麗に反省してたってのに!!
「酷いっすよマザー!!男の急所握りつぶそうとするとかマジ鬼ですか!」
「自分とこの船長を敬わないような奴にはお似合いの罰だろうさね。それとも何だい?目ん玉に葉巻押し付けられる方が良かったかい」
「どれも遠慮しますううう!!」
マザーの腰元に飛びついた。小柄な船長の腰に抱きつくと足が床に投げ出される格好になる。おいおいと泣いて許しを請えば、「分かったからお退き!鬱陶しい!!」と言って手の甲に葉巻押し付けられた。眼球じゃないだけ良かった!
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