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イチャイチャしていたいだけの人生だ


きっともう、何度も何度も伝えられて来た話だ。

アブソルは、人間にとっての疫病神などではないと大半の者が考えを改めた。
彼らは人間に教えていた。次に起こり得る災害を 苦を与える災厄が近いことを

特別な予知能力を備えたアブソルの個体は重宝された。
町に一匹、村に一匹と、
まるで神さまのように、まるで人柱のように


特別な力を備えていなくとも捕まえられたアブソルはたくさんいた。
そう、人間に仕立て上げられるのだ。
中には人間を良く思わないアブソルもいた。
わざと間違ったことを教えたり、察知してもそれを知らせなかったりした者もいた。
そのせいで何人もの人間が死んだが、また同時に何匹ものアブソルが殺された。


そしてまた、人間たちはアブソルを信頼するのをやめた。
それは、人間がまた同じ過ちを繰り返したに過ぎないことだ。















なんてそんな重要なことはナマエにとってはどうでも良い事だった。
アブソルが神だとか疫病神であるとかなんて、クソほど興味もないしそれよりも生まれて初めて自分の力で捕まえた野生のアブソルと一緒に強くなってポケモンリーグに挑む算段を立てることの方が余程大切なことであった。


「アブソル! メガストーン探しに行こうって言ってんだろ!」

『この浮気者 それは今のぼくで満足してないって言いたいんでしょうナマエは。手酷い裏切りを受けている。すぐに訴訟の用意をしてくれ』

「だー!もー!!そんな言葉ばっか覚えてくんなってば!」



今のところナマエが所有しているアブソルが自分及びマスターであるナマエに降りかかるような災厄を察知したことはなかったので、アブソルはマスター共々 今とても幸せな生涯を送っている。


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